公的な社会保障による支援が不十分なら、保険商品による対策を検討しましよう。4つの方法があります。

社会保障による支援では不十分となったら、保険を使っての自助努力をご検討ください。

もちろん、預貯金などによる準備も必要でしょう。ただ、お金をためるのには時間がかかります。いつ起こるかわからない危険に、預貯金だけで備えるのは心細いです。

起こる確率は低いけれど、いざ起こってしまったら多額の費用が発生する、というようなリスクに備えるなら、保険がもっとも向いています。

保険を使った具体的な方法は、以下の4つが考えられます。

  • 所得補償保険(損害保険会社)に加入する。
  • 就業不能保険(生命保険会社)に加入する。
  • (民間の)介護保険に加入する。
  • 医療保険の保険金、給付金の金額を多くする。

それぞれのメリット、デメリットを見ていきましょう。

所得補償保険就業不能保険。保険会社だけでなく、組合や共済の商品も要チェックです。

どちらも、病気やケガで働けなくなったときのための保険です。
商品名が「就業不能」となっているときは生命保険会社、「所得補償」となっているときは損害保険会社が取り扱っているようです。

これらを検討するときに、チェックしてほしいのは、保険期間と保険金が出る条件です。

所得補償保険には、長期補償と短期補償がある

商品名が所得補償保険となっているときは、保険金をもらえる期間は数カ月~2年というのがほとんどです。

もっと長い期間を補償してくれる商品は、長期所得補償保険(LTD)などと、「長期」の言葉が入っています。
保険会社が販売している商品数は少ないですが、組合や共済まで含めると、選択肢は広がります。組合や協会を窓口として、保険会社が運営していることが多いです。

文字通り、長期間保障してくれます。たとえば、日立キャピタル損保なら、60歳まで所得補償があります。
保険料は、長期の方が高くなります。

就業不能保険は、商品ごとに保険期間を確認

就業不能保険は生命保険会社の商品ですが、まだ歴史が浅く、流通している商品数は多くありません。
そのため、仕組みや保障は、商品によって異なります。商品ごとに確認して、ニーズに合うものを選びましょう。

わたしが知る範囲では、ライフネット生命は65歳(公的年金の開始)まで、東京海上日動あんしん生命は5年間となっています。

所得補償保険の方が、お金が出る条件は緩い

所得補償保険と就業不能保険では、就業不能保険の方が条件は厳しいです。

所得補償保険は、原則として現在の仕事を遂行できなくなると、保険からお金が出ます。

他方、就業不能保険では、いかなる職業にも就業ができないことが、保険金をもらうための条件になります。

就業不能保険か所得補償保険に加入して、それでも不安なら、(民間の)介護保険を、検討してください。

公的な介護保険は、老化による要介護を前提とした制度です。加入できるのは40歳からですが、65歳になるまでは、定められた16の病気・ケガに当てはまらないと、保障を受けられません。

仕事をしている人の保障としては、いささか頼りないです。民間の介護保険には、10代や20代から加入できるものがあります。
公的な介護保険制度の弱点を埋めるなら、民間の介護保険が役に立ちます。

とは言え、民間の介護保険は、保険金をもらえるケースがかなり限られます。就業不能保険か所得補償保険に加入して、それでも不安を感じる人のための保険です。

医療保険の保障を分厚くしても、生活費までカバーするのは難しいです。しかし、不安を和らげる助けにはなります。

医療保険は、もともとが入院費用の保障を目的としています。よって、入院日数に応じてお金が出る入院給付金が、保障のメインになっています。

保障には限度が設けられている

そして、ほとんどの医療保険には、入院1回あたりの保障日数に限度が設けられています(60日まで、120日まで等)。
また、入院1日あたりの給付金額に上限があります(15,000円、20,000円など)。

限度いっぱいの保障を選べば、治療費を支払っても、ある程度の金額が手元に残ります。だからと言って、生活費までカバーできる金額を期待するのは難しいです。

入院給付金は、入院中の生活費に向かない

医療保険の保障のメインは入院給付金です。これは、入院日数分のお金が出る給付金です。
こういう仕組みなので、給付金は退院後に出ます。退院後でないと、入院の日数を確定できないからです。

ということは、入院中の生活費としては、使いにくいです。

入院給付金が余ったら、退院後の自宅での療養生活に使うことができるので、大病で入院した後には心強いです。
しかし、入院中の生活費の準備としては弱いです。

医療保険には、一時金が出る保障もあるけれど・・・

医療保険の中には、入院給付金より早い時点で、まとまったお金が出る保障(特約)があります。

診断給付金手術給付金です。
診断給付金は診断が確定したら、手術給付金は手術をしたら、まとまった給付金が出ます。

商品によりますが、25〜300万円くらいの幅で、もらえる金額を指定できます。金額を大きくすれば、生活費に回すことはできそうです。

ただし、一時金タイプの保障は、当てはまる病気の種類が限定されます(がんや三大疾病など)。他にも、お金が出るための条件がいろいろと決められています。
(生活費として)お金が欲しいときに、タイミングよくお金が出るとは限りません。

よって、生活費の準備の手段としては、所得補償保険や就業不能保険より不便です。

治療中の生活費の準備では、家計・保険の専門家の知識・知恵・情報を活用しましょう。

入院などの治療のために、収入が減ったときの対策について、概要をご案内しました。
関係する公的な制度が複数ありました。対策も、保険だけでなく、組合や共済なども検討していただきたいです。

もともと複雑になりがちな保険の検討の中でも、特にややこしいジャンルです。家計・保険の専門家の知識・知恵・情報を活用して、まちがいのない判断をしましょう。

しかし、 どうすればそんな専門家に相談できるのでしょうか!?

意外と簡単に、しかも無料で、家計・保険の専門家に相談する方法があります。
詳しいことは

を、ご覧ください。


 ご注意

統計データや保険の商品内容については、慎重に扱っていますが、古くなっていたり、誤りがあるかもしれません。保険の専門家に相談した上で、最終的に判断を下してください。

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