子どもを育てるためにかかる費用には、養育費教育費があります。

教育費は

学費やそれに関連する費用です。養育費は、教育費以外の、生活にかかる費用の全般です。

養育費は

生活にかかる費用のうち、教育費を除いたすべての費用です。たとえば、食費、衣料費、おもちゃ・文具・書籍などの代金、保育園の費用などなどです。

ここでは、子ども一人を育てるのに、どのくらいの養育費がかかるか、ご説明します。

保険会社の調査によると養育費は約1,740万円

平均的な養育費がいくらかかるか調べましたが、見つかったのはAIU保険『AIUの現代子育て経済考2005』でした(AIU保険は、合併してAIG損保になっています)。
これによると、子どもが経済的に自立するまでの、22年間にかかる養育費は、約1,640万円とのことです。

信頼性の高いデータのようで、あちこちに引用されていますが、10年以上前というのは古く感じます。

そこで、調査当時と2018年の消費者物価指数をもとに、金額を換算したのが、下表です(千円以下四捨五入しています)。

出産・育児 965,000円
食費 7,116,000円
衣料費 1,495,000円
保険医療・理美容 2,047,000円
こづかい 4,783,000円
文具・日用品等 986,000円
合計 17,392,000円

上表のとおり

子ども一人を22歳まで育てるのにかかる養育費は、約1,740万円になりました。

2005年から2018年にかけて、消費者物価指数は上がったり下がったりを繰り返していますが、結果として100万円ほど高くなりました。

内閣府の調査によると義務教育終了までの養育費は約1,410万円です。

もう一つ、養育費についての信頼できそうな調査が、内閣府による『インターネットによる子育て費用に関する調査』です。

2009年の調査なので、上のAIU保険のものより新しいです。それでも10年以上さかのぼります。

残念なことに、調査されたのは中学3年(15歳)までの養育費です。高校〜大学の養育費は対象外です。

とは言え、貴重な情報なので、ご案内します。

この金額も、消費者物価指数をもとにして、2018年の物価に換算しています。

年齢 年間養育費
0歳 916,585円
1歳 788,614円
2歳 791,022円
3歳 768,711円
4歳 801,240円
5歳 764,253円
6歳 812,057円
7歳 883,218円
8歳 847,914円
9歳 901,141円
10歳 887,364円
11歳 927,583円
12歳 927,392円
13歳 1,014,931円
14歳 1,059,780円
15歳 1,010,515円
合計 14,102,321円

中学卒業、つまり義務教育終了までの養育費は、約1,410万円です。

大学卒業までの養育費は、この金額に、7年分の費用が加算されます。

上でご案内した、AIU保険の調査結果約1,740万円より、大きくなりそうです。

あくまで推測ですが、2,000万円を超えそうです。

養育費と教育費を足すと、子どもを育てるのにかかる総額が出ます。ただし、教育費は進路によってかなり差が出ます。

養育費と教育費を足すと、子どもを育てるのにかかる総額が出ます。

ただし、教育費は、選ぶコースによって大きく変動します。

教育費は1,000〜2,600万円

公立か私立か、理系か文系か、自宅通学か下宿かなど、条件によって教育費は大きく変動します。

下表は、公立・私立、理系・文系の組み合わせ別の、幼稚園〜大学までの学費をまとめたものです。

内訳や計算根拠は、子どもの教育費用はいくら?で説明しています。

学費総額
1,079万円
1,156万円
1,255万円

(文)
1,447万円

(理)
1,543万円

(文)
1,701万円

(理)
1,797万円

(文)
2,501万円

(理)
2,597万円

全て国公立というのが最安値ですが、それでも1,000万円を超えました。

しかし、すべて私立学校で、かつ理系に進むと、倍以上の約2,600万円に達します。

上表にはありませんが、私立の医・歯・薬学部に進むと、学費はさらに跳ね上がり、しかも大学によって数千万円の格差があります。

養育費+教育費で約約2,819〜4,337万円

ここまででご覧いただいた養育費と教育費を合計すると、大学卒業の22歳まで子どもを育てるのにかかる費用は、以下のようになります。

養育費 約1,740万円
教育費 約1,079〜2,597万円
合計 約2,819〜4,337万円

この金額には、下宿するときの住居費と、医・歯・薬学部の学費を含めていません。

それでも、1,500万円もの幅があります。

教育資金を貯めるときのメインターゲットは、大学の学費です。

上で、養育費と教育費をご覧いただきました。

このうち、預貯金や学資保険で準備するとしたら、メインターゲットは大学の学費です。

まず、大学の学費をどうするか

大学の学費をメインターゲットにする理由は、以下の3つです。

  • 最終学歴である。
  • 大学の学費は、国公立でもそれなりなので、節約しにくい。
  • 超低金利時代なので、貯めるのに年数がかかり、貯められる金額に限度がある。

大学は、多くの人にとって最終学歴になります。

それまでが順調でも、経済的な理由で、希望する大学に進学できないのは悲しいです。

そして、幼稚園〜大学の中で、年間の学費が大きくなりやすいのも大学です。

現在、義務教育と公立高校は無償化されているので、高校までなら、公立校を選べば学費を節約できます。

しかし、大学の学費は、国公立でもそれなりの金額になります。

図は、幼稚園~大学卒業までの、1年毎の学費を表しています。

幼稚園~中学の金額は、公立学校の学費です。そして、高校と大学の学費は、国公立・私立を含めた、全体平均です。

幼稚園から大学卒業までの、1年ごとの学費の変化のグラフ

大学の学費が飛び抜けて大きくなっています。

それだけに、大学の学費の目処を早めに立てたいのですが、超低金利が長く続いています。

子どもが生まれてから大学に進むまでの18年間で、貯められる金額には限度があります。

ですので、まずは、少なくても国公立大学(500〜600万円)、できれば私大文系学部に進めるくらいの金額(700〜800万円)を目標に、準備に取り掛かりたいです。

そして、余裕がありそうなら、高校の学費とか養育費なども貯めたいです。

難しければ、それらの費用を、世帯の収入の中でやりくりすることになります。

高校生の奨学金利用者は意外と多い

公立高校は無償化されており、金銭的な意味での負担感は軽くなっています。

しかし、調べると、高校の学費のために奨学金を借りている学生は、意外と多いです。

下表は、独立行政法人日本学生支援機構『平成28年度奨学事業に関する実態調査』からの引用です。

奨学生数 平均月額
大学院 22,562人 35,987円
大学 145,789人 34,554円
短期大学 12,056人 22,476円
高校 307,426人 15,001円

奨学金の金額を比べると、高校生は、大学院生や大学生の半額以下に収まっています。

しかし、奨学生数では、高校生が飛び抜けて多いです。

高校進学が決まってから慌てないように、計画的に準備したいです。

教育資金を、安全に準備する6つの方法を、具体的にご案内します。

安全性の高い教育資金の準備方法には、以下があります。

  • 積立定期預金(銀行、郵便局)
  • 財形貯蓄(勤務先がやっていれば)
  • ネット銀行の定期預金
  • 個人向け国債
  • 学資保険などの貯蓄型保険
  • 奨学金、教育ローン

このうち、上の5つは、大学に進む前に、お金を貯める方法です。

どれも元本保証があるかわりに、利回りは低いです。

多少の違いはありますが、利子で増える分は小額です。

年数をかけてコツコツと積み立てて、利子はオマケ程度、という感覚です。

それだけに、少しでも早く始めて、途中で苦しくなってもがんばって続けることが大切です。

利回りならネット銀行の定期預金学資保険

5つの中で、利回りの面で有利なのは、ネット銀行の定期預金と学資保険です。

ネット銀行の定期預金は

各社が競うように、利回りの有利な商品を出しています。1〜5年ごとに満期が来るので、その時々の有利な商品選べば、効率よく貯められます。

ただし、管理の手間はかかります。

自動で積み立てる仕組みではないので、手動で買い増さなければなりません。

有利な商品を見逃さないように、絶えず銀行各社の金利をチェックする必要があります。

他方の学資保険は

利回りが優位な上に、生命保険料控除(=所得税の優遇)を受けられます。

また、自動的に積み立てられる仕組みなので、管理の手間はわずかです。

ただし、いったん始めたら、満期まで続けないと、損になります。

ということは、先々もっと有利な貯蓄商品が登場しても、それに乗り換えにくいです。

とにかく、早く貯め始めたい

お金を貯める5つの方法には、それぞれ強み・弱みがありますが、全体的に利回りの魅力は低いです。

それでも、奨学金や教育ローンなどの形で、お金を借りるよりはオトクです。

貯めれば、わずかであっても利子をもらえます。しかし、お金を借りたら、こちらが利息を付けて返済しなければなりません。

どの方法を選ぶか、慎重に検討していただきたいですが、そのために時間をかけ過ぎないでください。

全体的に超低金利なので、有利な方法を見つけられても、始めるのが遅れると、メリットが帳消しになる恐れがあります。

また、ベストの貯蓄手段を選択しなかったとしても、大損することはないだろうし、大もうけも望めません。

大学進学のタイミングになって、もし資金不足だったら、奨学金や教育ローンを利用できます。

お金を貯める方法の詳細や、奨学金や教育ローンについては、以下で説明しています。

金融投資は自己責任で

上の方法より大きく増やしたい人には、金融投資があります。

金融投資には、株式投資債権投資投資信託があります。

大学進学費用のような、年数をかけられる資金準備には、これらの金融投資は向いていると言われます。

しかしそれは、金融投資の経験者や、これから試行錯誤する余裕のある人に当てはまることです。

失敗したくない初心者には当てはまりません。

大なり小なり元本割れのリスクがあります。

また、投資を成功に導くには、勉強や調査が必要ですし、お金を管理する手間もかかります。

そのあたりを納得した上で、取り組んでください。

教育資金の検討では、保険専門のファイナンシャル・プランナーを活用しましょう。

ご覧いただいたように、教育資金を準備するために、判断すること選ぶことはいろいろあります。

検討の中で、異なる金融商品を比較することもあるでしょう。

そうなると、専門知識のある相談相手が欲しいです。

お勧めしたいのは、保険専門のファイナンシャル・プランナー(=FP)です。

FPは、公認の民間資格か国家資格を保有する、家計の専門家です。生活設計、税金、貯蓄、投資、保険、相続などの知識を持っています。

では、なぜ保険専門のFPかというと、無料で相談にのってくれるサービスがあるからです。

もちろん、保険を採用するつもりがない方にはお勧めできません。

しかし、学資保険は、最もよく使われている教育資金の準備方法の一つです。

学資保険を含めて、FPに相談するのは、ごく自然な流れです。

下のグラフは、ソニー生命『子どもの教育資金に関する調査(2019年)』からの抜粋です。

グラフの数字は%ですが、複数回答可なので、合計すると100%を超えます。

教育資金を準備する方法の、アンケート集計結果

ご覧のように、50%前後が学資保険を利用されています。

相手が保険専門のFPとは言え、納得できなければ、保険に入る必要はありません。この点は保証されています。

無料でFPにじっくり相談できるルートは、なかなか貴重です。ぜひご活用ください。

詳しいことは

を、ご覧ください。

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