現在販売されている、あるいは最近まで販売されていた保険商品の中で、特にリスクの大きな保険を実名入りでお示しします。

お勧めの商品の名前をあげるのは難しいです。
なぜかと言うと、人によって、年齢、性別、置かれている状況、不安などが異なるからです。

逆に、入ってはいけない商品は、選びやすいです。商品自体に、欠陥、ウソ、紛らわしさなどがあるからです。

というわけで、現在販売されている、あるいは最近まで販売されていた保険商品の中から、入ってはいけないものをご案内します。

なお、商品数が多くなるので、医療保険、がん保険はそれぞれ別のページで取り上げています。以下をクリック(タップ)してください。

入ってはいけない生命保険を、現在販売されているもの、最近まで販売されていたものから、ピックアップしました。

ここで名前をあげるのは、先々後悔する危険が高い商品です。場合によっては、不利益を被っているのに、それに気がつかない恐れがある商品です。

危険の商品に共通する、2つの特徴

細かくあげていくと、保険商品のチェックポイントはたくさんあります。
しかし、ここでの目的は細かな欠点を突くことではありません。

ここでは、検討の初期の段階で、検討対象から外したほうが良いような、危険な商品を取り上げます。

そうした商品には、以下の2つの特徴のいずれか、または両方が当てはまります。

  • 異なる種類の多数の保険を、セット販売することが目的の商品。
  • 更新型の保障が多数組み込まれている。更新型は、定期的に保険料が値上がりするし、所定の年齢に達すると消滅する。

入ってはいけない生命保険

上の2点を重視しつつ、入ってはいけない保険を、以下に列挙します。

保険会社・商品名 コメント
日本生命
みらいのカタチ
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
明治安田生命
ベストスタイル
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
明治安田生命
メディカルスタイル
保険料が上がり、保障の期限がある。
明治安田生命
祝金付シニアプラン
異なる保険のセット販売。
明治安田生命
ハッピーバルーン
異なる保険のセット販売。
第一生命
ジャスト
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
第一生命
ブライトWay
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
第一生命
Skip
異なる保険を、標準でセット販売。
第一生命
ながいき物語
平均寿命より5年以上長生きしないと損になる。
住友生命
1UP(ワンアップ)
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
住友生命
Wステージ
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
住友生命
ライブワン
アカウント型保険。
住友生命
記念日宣言
異なる保険をセット販売。
朝日生命
保険王プラス
アカウント型保険。
朝日生命
やさしさプラス
アカウント型保険。
朝日生命
かなえるプラス
異なる保険をセット販売。
朝日生命
ハハの幸せ コの幸せ
異なる保険をセット販売。
三井生命
大樹セレクト
アカウント型保険。
三井生命
おまかせください
異なる保険をセット販売。
太陽生命
保険組曲BEST
異なる保険をセット販売。保険料が上がり、保障の期限がある。
かんぽ生命
新ながいきくんシリーズ
異なる保険をセット販売。
かんぽ生命
特別養老保険
異なる保険をセット販売。
JA共済
終身共済
異なる保険をセット販売。

では、保険のセット販売は何が危険なのか、更新型の保険がなぜ要注意なのかを、以下でご説明します。

保障がセットになった保険商品は、一見して便利そうです。でも、後悔につながりそうなリスクがあります。

生命保険には、終身保険、定期保険、収入保障保険、養老保険、医療保険、個人年金保険などの種類があります。

セット保険

これらの保険は、それぞれ単体の商品として販売されています。その一方で、これらのいくつかを組み合わせたセット商品も販売されています。

必要な保険がひとまとまりにパッケージされている、というのは便利に思えるかもしれません。しかし、落とし穴があります。

いろんな保険がセットになった保険商品の危険性

複数の保険がセットになった商品は、便利なようで、問題をいくつも抱えています。
よくある問題を上げると・・・

  • ひとつひとつの保険の保険料を比較して、最善の保険を選べない。
  • 不要な保険が組み込まれていることが多く、そのことに気がつきにくい。
  • 終身型と更新型が混在しており、更新のたびに、高くなる保険料に悩まされることになる。
  • 加入後に保障を変更しようとすると、何かと制限があり、希望通りにならない。
  • 主契約がある保険だと、主契約が消滅すると、残りも全部消滅してしまう。

上の2つは、加入を検討している時点で気づくことは可能です。

しかし、下の3つは、加入から10年以上経ってから、直面するかもしれないリスクです。

セット商品を見分けるヒント

危険なセット商品を見分けるための、外観の特徴をいくつかご案内します。

定期付終身保険

一昔前は、ほとんどの生命保険会社が、定期付終身保険を主力商品に据えていました。今でも、そうしている保険会社はあります。
その仕組みを簡単に表すと、図のようなイメージになります。

定期付き終身保険の模式図

終身保険が主契約で、これに複数の特約を付加することができます。どの特約を付けるかは加入者が選べますが、定期保険特約は必須になっています。

上図のように、特約が更新型になっていることが多いです。

ところで、隠れ定期付終身保険にご注意ください。

たとえば、第一生命の『ブライトWay』という商品は、“5年ごと配当付終身保険”と名付けられています。
しかし、この商品の中身は、同社がかつて販売していた定期付終身保険『リード21』とほとんど同じです。

アカウント型保険

アカウント型保険は、明治生命(現在の明治安田生命)が開発した、わかりにくさを突き詰めた生命保険です。
残念なことに、多くの生命保険会社が追従しました。

アカウント型保険の模式図

さすがに悪評が立ち、2014年には、開発した明治安田生命自身、アカウント型保険という呼称を取りやめました。

しかし、保険会社には都合の良い保険なので、現在でも生き延びています。
たとえば、明治安田生命の現在の主力商品『べストスタイル』に、保険料充当原資積立特約を付加すると、アカウント型保険そのものになります。

組み合わせ型保険

商品名に「組み合わせ」「組み立て」「総合保障」といった言葉が入っていると、ほぼセット販売です。
上で名前を出した明治安田生命の新しい主力商品『ベストスタイル』も、このタイプです。他に、日本生命『みらいのカタチ』、太陽生命『保険組曲Best』などがあります。

実体は、定期付終身保険やアカウント型保険と大差ありません。

仕組み図に長方形が並んでいる保険は危険

保険会社のパンフレットやWebサイトには、商品の仕組みが図示されています。その図の中に、横長の長方形が何本も並んでいたら、危険です。

たとえば、下のような図です。

図は、住友生命『Wステージ きちんと未来』です(同社のホームページから引用しました)。
これでも、長方形の数は少ない方です。


 関連するページ

一生続けるかもしれない保険なら、更新型は避けましょう。2つの重大なデメリットがあります。

死後の整理資金を準備するための死亡保険や、老後の医療費を視野に入れた医療保険・がん保険などは、一生続ける可能性が高い保険です。
そういう保険を、更新型にするのは危険です。

更新型が悪い仕組みということではありません。更新型に登場して欲しい場面もあります。
しかし、一生涯の保障には向きません。

一生涯の保障にふさわしくない2つの理由

一生続けたい保険で、更新型を避けたい理由は2つあります。

保険料はどんどん高くなる

更新型には、1年更新、10年更新、15年更新などがあります。

たとえば、10年更新型を選ぶと、保険は10年ごとに更新されます。
更新しても、あらためて健康診断を受けたり告知をする必要はありません。そして、保障内容はそのまま継続されます。

ただし、保険料は、更新のときの年齢を元に、再計算されます。生命保険なので、年齢が上がれば、保険料は値上がりします。

更新のイメージ

たとえば、日本生命の『定期保険』に、死亡保険金1,000万円15年更新型の設定で、30歳の男女が加入するとします。次の更新のときに、保険料は以下のように値上がりします。

年齢 男性 女性
30歳 2,540円 2,240円
45歳 5,080円 3,810円

この後も60歳、75歳と15年刻みで保険料は高くなります。
しかも、高齢になるほど死亡率は高くなるので、保険料の上がり幅も大きくなります。

老後に、保険料が今の何倍にもなったら、続けられないかも・・・

そもそも、更新型は一生涯続けられない

更新型は、無制限に更新できるわけではありません。更新には、年齢制限が設けられています。最長80歳とか90歳というように。

保険によっては、老後に必要性が薄くなります。たとえば、遺族の生活費のための死亡保険とか。
しかし、逆もあります。たとえば、医療系の保険が本格的に活躍するのは、高齢になってからです。

わかっていながら、更新型を押す保険会社

保険会社はプロなので、当然、更新型のデメリットを知っています。わかっていながら、更新型を積極的に売り込む保険会社がいくつもあります。

たとえば、日本生命『みらいのカタチ』の“死亡や重い病気に備えるおすすめプラン”は下図です。

上から2つ目の定期保険が更新型なのは“あり”です。しかし、それ以外の更新型の保険は、どれも医療系です。これらが更新型では困ります。

もちろん、これは一つのプランに過ぎません。これしか選べないわけではありません。
しかし、勧められるままに加入したら、上のプランを選んでしまい、後悔するかもしれません。
これが、日本生命のような大会社のお勧めなのでしょうか?

次は第一生命『ブライトWay』のおすすめプランです。

ここでも、下の3つの医療系の保険が更新型になっています。保険料が上がるうえに、80歳で保障が消滅します。平均寿命までもちません。
80歳の更新限度が明示されているだけ、まだ良心的(?)と言えなくもありませんが・・・

目的は、保険料の高さを目立たなくすること

日本生命と第一生命の例をあげましたが、上表に名前のある他の保険会社も、同じようなことをやっています。

全国に営業拠点をおき、セールスレディなど人海戦術で保険を販売している、昔ながらの生保会社の多くは、経営にお金がかかるため、保険料も割高になりがちです。

そうした生保会社は、保険料の高さをわかりにくくするために、更新型を勧めたがります。

更新型保険の保険料の上がり方

更新のたびに保険料はどんどん高くなりますが、そのかわり、スタート時点ではけっこう安くできます。

生保会社とは一生の付き合いですから、信用できる会社を選びたいですね。

 ご注意

統計データや保険の商品内容については、慎重に扱っていますが、古くなっていたり、誤りがあるかもしれません。保険の専門家に相談した上で、最終的に判断を下してください。