医療特約や、別種の保障とのセット販売に注意してください!加入から年数が経過した後に、いろいろと不利益を招きます。

医療保険は、顧客ニーズが高まっているため、特約として他の保険にくっ付けたり、他の保険とセットで販売されることが多いです。

まだ保険に加入していない世帯にとっては、必要な保障がセットになっている方が、便利でわかりやすく思えるかもしれません。保険の手続きはややこしいので、保障一つ一つについて加入手続きをすることは負担です。それだったら、信頼できそうな専門家(たとえば、国内大手生保、かんぽ生命、共済など)に、まるまる任せてしまう方が、安心できるかもしれません。

しかし、それをやってしまうと、後になって悔やむことになる危険があります。

医療特約やセット商品のリスク

保険は長く続けるものです。長い年月の中で、初めには予想していなかった事態が起きるかもしれません。たとえば、

  • 医療特約だけ残して、主契約を別の保険会社に乗り換えることはできません。
  • 主契約を新しい保険商品に転換(同じ保険会社の新商品に切り替えること)する場合、特約も自動的に新しい商品に切り替わってしまいます。商品の内容が新しくなるのはプラスかもしれませんが、保険料はグンと上昇します。

このように、医療特約や、他の保障とのセット商品は、加入から年数が経過した後に、いろいろと不利益を招きます。
保障ごとに(死亡保障、医療保障、貯蓄など)別々に契約しておけば、こうしたやっかいなことにはなりません。

特約がすべてダメということではありません。マズイのは、目的の異なる保障が特約になっている場合です。医療特約は、その典型です。

医療特約やセット商品の見抜き方

医療特約やセット商品には、パンフレットや提案書(見積書)の商品説明の図に、共通する特徴があります。横長の長方形が何本も並んでいたら、医療特約かセット商品と判断して、まず間違いありません。

たとえば、日本生命『みらいのカタチ(継続サポート3大疾病保障保険付プラン)』の説明図です(同社のホームページから、そのまま引用)。

日本生命「みらいのカタチ」

続いて、かんぽ生命『新ながいきくん(ばらんす型2倍)』の説明図です(同社のホームページから、そのまま引用)。

かんぽ生命「新ながいきくん」

医療保険では、保障の重複に注意が必要です。類似した保障内容の保険が、いくつもあります。

病気・ケガの治療のための保険は、生命保険会社、損害保険会社などの保険会社以外も扱っていて、いつのまにか重複して加入してしまう危険があります。

保険の重複

このタイプの保険はほとんど掛け捨て保険です。掛け捨て保険は、保険を使わなければ(治療して、保険金や給付金を受け取らなければ)、支払った保険料はもどってきません。掛け捨ての保険での保障の重複は、保険料を捨てるようなものです。

医療保険と生命保険の医療特約

迷わず、生命保険の医療特約を切り捨てて、医療保険を選んでください。
医療保険では、医療保障が主契約です。

医療特約の危険性は、上でご説明したとおりです。

医療保険がん保険

がん保険は、実際のがんの治療を踏まえて設計されています。医療保険では物足りないところまで、行き届いています。

しかし、その一方で、ほとんどの医療保険は、がんの治療までカバーしています。細かいところまでは行き届かないとしても、がんによる入院治療のかなりの部分を保障してくれます。

考えてみれば当然のことです。がんは、日本人の半分がかかり、死因の三分の一を占める国民病です。この国民病をカバーできていなければ、医療保険を名乗る資格はありません。

ただし、医療保険は入院治療の保障が中心です。ところが、がんの三大治療のうちの2つ、放射線治療と抗がん剤治療は、しばしば通院でおこなわれます。そういうところを保険で保障したければ、がん保険の出番になります。

というわけで、医療保険とがん保険の両方に加入する判断は十分にありえます。
ただし、両方を組み合わせるときは、それぞれの長所を活かし短所をつぶすように、心がけてください。

基本の考え方としては、入院治療の費用は医療保険で、入院治療以外に回す資金をがん保険で準備する、ということになります。

医療保険自動車保険

現在出回っている自動車保険の半分以上には、人身傷害保険(人身傷害補償保険)が標準で付いています。標準で付いているということは、取り外せません。

この人身傷害保険(人身傷害補償保険)は、自動車事故による損害を幅広く補償してくれます。その補償範囲の中には、ケガの治療費(入院を含む)、死んだり障害状態になったときの保険金も含まれています。
まともに医療保険と重複します。

こと自動車事故による死傷に限ると、医療保険より、人身傷害保険(人身傷害補償保険)の方が強力です。医療保険は入院費用中心ですが、人身傷害保険(人身傷害補償保険)は、入院の有無にこだわらず、損害を実費で補償してくれます。
とは言え、自動車保険の一環なので、交通事故以外では役に立ちません。

車によく乗る人は、ある程度の重複を承知の上で、医療保険と人身傷害保険(人身傷害補償保険)の両方に入る選択はありうるかもしれません。
しかし、ときどき車に乗るくらいで、安全運転を心がけているなら、重複を避ける意味で、人身傷害保険(人身傷害補償保険)が標準装備されていない自動車保険を探してください。
そのほうが、自動車保険の保険料は安くなりますし。

 ご注意

統計データや保険の商品内容については、慎重に扱っていますが、古くなっていたり、誤りがあるかもしれません。保険の専門家に相談した上で、最終的に判断を下してください。

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