生命保険に申し込むと、審査があります。審査の注意点を押さえておきましょう。

生命保険に入るときには健康状態などを中心に審査があります。

審査の内容は、保険の種類や保障内容(保険金の金額とか特約とか)によって異なります。

ただし、ほとんどの保険商品で、告知書の提出を求められます。

医療保険やがん保険だと、通常は、告知書をもとに審査がおこなわれます。

それに対して、亡くなったときに高額の保険金が出る商品だと、告知書に加えて、医師による診査結果または健康診断書の提出を求められます。

生命保険の審査は、健康状態職業モラルリスクの、3つの切り口でおこなわれます。

保険の奥底にある考えは、同じ不安を持つ人たちが、共通のルールのもとでお金を出しあい、運悪く不安が的中した人に使ってもらう、というものです。

いわば、助け合いの精神の上に、保険は成り立っています。

そのため、お金(=保険料)を出し合う人たちの間で、不公平・不公正がないように、保険会社は、加入申込者をチェックします。

保険会社が目をつけるのは、他の人より、保険金を支払う危険性が高い人です。たとえば・・・

  • 危険度が高い職業に就いている人
  • 健康状態に問題がある人
  • 収入や生活ぶりと釣り合わない保険に入ろうとしている人

といった人たちです。

こういう人たちをふるいにかけるために、保険会社は、大きく3つの角度から審査をおこないます。

健康状態の審査

これがメインの審査項目です。

既往症のほか、定期的な通院の有無や、いつも服用している薬などが審査されます。最近受けた健康診断の指摘事項も、重要なポイントです。

保険会社の審査は、病院の健康診断や診査と比べて、特にやっかいなことはありません。

ただ、過去の統計データをもとに、将来の危険度を判定します。そのため、主治医の見立てや、ご自分の生活実感とは異なる判定が出ることもあります。

健康状態の審査は、下で詳しく説明しています。

職業の審査

事故にあいやすい、あるいはケガや病気になりやすい職業は、どうしても不利に扱われます。

例えば以下のような職業があります。

  • 高所作業を扱う職業
  • 爆発物や高電圧設備を扱う職業
  • スタントマン
  • レーサー
  • プロの格闘家
  • 消防士 など

モラルリスクの審査

保険金を目的とした犯罪など、保険の不正利用の恐れがないかも、重要な審査項目です。

保険金の受取人が不自然な人物であったり、保険金の金額が収入や生活ぶりに見合わないなども、踏み込んで審査されます。

ほとんどの保険で提出を求められる告知書について、詳しくご案内します。

保険の審査のベースは告知書です。ほとんどの保険商品で、告知書の提出を求められます、

保険商品によっては、これに加えて、健康診断結果などの提出を求められます。

ここでは、告知書について、詳しく説明します。

告知書の主な質問事項

告知書は、質問が並んだ用紙に、回答を記入する形式になっています。

質問の内容や数はだいたい似ていますが、保険の種類や保険会社によって異なります。

告知書サンプル

図は、メットライフ生命の医療保険「Flexi S(フレキシィ エス)」の告知書のサンプルです。

実物は、上の2つのページが左右の見開きになっています。

質問項目は、大きく分けて8項目です。以下のような項目が並んでいます。

質問項目 概要
プロフィール 勤務先、事業所、身長、体重など。
最近3ヵ月の健康状態 最近受けたすべての治療
過去5年以内の治療歴 所定の治療を、過去5年以内に受けたか
過去2年以内の健康状態 健康診断・人間ドックでの、異常の指摘
ガンの有無 期間を区切らず、病歴があるか
身体の障害の有無 現時点での、視力・聴力・咀嚼・四肢などの障害の有無
妊娠・分娩 現在の妊娠の有無と、過去5年以内の異常分娩の有無

上の項目に当てはまるものがあれば、その詳細も記入します。

告知書にウソがあったら・・・

告知書にウソがあった告知義務違反となり、法的な責任が発生します。

だますつもりがなくても、過失があれば、告知義務違反になります。

加入から2年以内なら、保険会社は告知義務違反を理由に、保険契約を解除できます。

2年間以上経過したら、告知義務違反があっても契約が解除されることはありません

ただし、告知義務違反の内容が特に重大な場合は、詐欺による取り消しを理由として保険金・給付金を支払わないことがあります。

いずれの場合も、原則として、それまでに払い込んだ保険料はもどりません。

問われていないことは、申告しなくても良い

健康面などで気にしていることがあっても、告知書の質問項目に当てはまらなければ、保険会社に伝える必要はありません。

告知書に欠陥があったら、適切でない保険金の支払いが増えて、保険会社の損失になります。

保険会社は、過去の実績を踏まえて、注意深く告知書の内容を決めています。

自分では気になっていても、告知書で問われないことは、保険会社にとって重要ではない、ということです。

また、気を利かせて保険会社の担当者に伝えても、書類上当てはまる項目がなければ、本社の審査担当者に届く可能性は低いです。

生命保険の加入手続きは、早め早めに

生命保険に加入するときに、通常、最も時間をとるのが審査です。1週間以上かかることもあります。

また、下で詳しく説明しますが、審査で悪い結果が出ることもあります。

そのときでも、条件付きで加入を承諾されるケースがあります。そういうときは、交渉やら検討やらで、さらに時間がかかります。

加入の目標時期がある場合(他社の保険から乗り換える等)は、審査で手間取って遅れないように、わたしたちの方でも、早め早めに手続きを進めましょう。

いつまでに加入したいという明確な目標がなくても、時間をかけて検討するうちに年齢が上がると、保険料も高くなります。

何にしても、早め早めに手続きを進めましょう。

審査で悪い結果が出たとしても、あきらめることはありません。その後の選択肢は何通りかあります。

保険会社の審査は、医療機関の健康診断などと比べて、特に厳しくはありません。審査する項目が多いわけでもありません。

ただし、医療機関と違って、現在の健康状態だけでなく、将来の危険性が重視されます。

それらが、保険会社に蓄積されている実績データ等をもとに、判定されます。

そのため、たまに思いがけない結果が出ます。

条件付きで、加入を承諾されることがある

審査にひっかかったとしても、加入を断られるとは限りません。《条件付き》で加入を承諾されることもあります。

提示された条件で加入するなら、条件承諾書という書類にサインをします。

生命保険会社が示す特別条件には、次のようなものがあります。

特定部位不担保

身体の特定箇所の病気やケガに限って、保障の対象外とする、というのが、特定部位不担保です。

たいていは、不担保となる期間が指定されます。その期間が過ぎると、その部位も保障の対象になります。

保険金・給付金の削減

保険金や給付金、つまり保険から出るお金が削減されるパターンです。

これも、通常は削減される期間が指定されています。

さらに、削減される割合が、削減期間中に、変動する(だんだん減る)タイプが多いようです。

特別保険料の払込み

保険料が、標準の金額より割増になるパターンです。

審査結果が悪くても、交渉の余地はある

審査の結果に納得できなくても、手続きが適切に進められていたら、なかなか審査結果はくつがえりません。

しかし、告知書の記入が不正確だったり、不十分だったときは、補足・訂正したり、書類(医師の診断書や健康診断書等)を追加することで、くつがえる可能性があります。

結果を聞いて、心当たりがあれば、保険会社の担当者に掛け合いましょう。

審査は保険会社によって異なる

審査基準をゆるくして、危険性の高い加入者を増やすと、保険金や給付金の支払いが増えて、保険会社の経営に支障が出るかもしれません。

そのため、どの保険会社も、審査は厳正におこないます。

とは言え、保険会社によって、審査基準に違いはあります。

保険会社から断られると、ハラがたち、ガッカリするかもしれませんが、気を取り直して、別の保険会社にチャレンジしましょう。

別の保険会社でも、同じような審査結果が出る可能性はあります。

しかし、「あれはなんだったのだろう?」と首を傾げるくらいすくなりと通ることもちょいちょいあります。

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