子どものいる世帯のために、定期保険を進化させたのが、収入保障保険です。

収入保障保険は、紛らわしい名称ですが、死亡保険です。それも、定期タイプの死亡保険(保障期間が限定されている死亡保険)です。

もっとも近いのが、定期保険です。というか、定期保険を、子どもがいる世帯向けに進化させたのが、収入保障保険です。

子どもが成長するにつれ、必要保障額は年々減少する

子育て世帯の必要保障額(葬式代や死後の整理資金+遺族の生活費)は、標準的には下の図のように推移します。

必要保障額の推移

つまり、末の子どもが生まれてからは、必要保障額はだんだん減っていきます

定期保険の仕組みは、子育て世帯の必要保障額とマッチしない

これに対して、定期保険の仕組みを簡単な図で表すと、下のようになります。

定期保険の仕組みの図

保障される期間(=保険期間)はあらかじめ決まっています。更新できる商品もありますが、そういうタイプの商品でも、更新できる上限は決められています。

そして、死亡保険金額は、期間中一定です。つまり、子育て世帯の必要保障額の変動とは一致しません。保障としては過剰(=ムダに多い)になりやすいです

保険会社に手続きすれば、死亡保険金額を減らすことはできます。とはいえ、必要保障額に合わせて、毎年手続きをするのは、現実的ではないでしょう。

掛け捨て保険では、保障のムダは厳禁

定期保険は、保険を使わないまま保障期間が満了したらお金が戻らない、掛け捨て保険です。
掛け捨て保険では、保障のムダを徹底的に排除しなければなりません。

いつかお金が戻ってくる貯蓄型の保険商品なら、加入した保障内容にムダがあっても、払い込んだ保険料に見合う保険金が、いずれ戻ってきます。
貯蓄型保険でもムダを排除すべきですが、仮にムダがあっても、まるまる損をするわけではありません。

これに対して、掛け捨て保険にムダがあって、保険金を受け取らないまま保障が満了したら、ムダな分の保険料を捨てたのと同じになってしまいます。

必要保障額の変動と同じように、死亡保険金額が年々減少するのが、収入保障保険です

収入保障保険の仕組みと、加入する商品を選ぶときの注意点を、ご案内します。

収入保障保険は、定期保険と同様に掛け捨て保険です。保障される期間が決まっており、その期間を過ぎると、保障は消滅します。

保障される期間内に亡くなると、残りの期間中、遺族は年金を受け取ることができます。
年金額は、加入するときに決めます。

年金をもらえるのは、保障される期間中だけです。ということは、亡くなる時期が保障期間の終わりに近くなるほど、年金を受け取る回数(=受け取る金額の合計)は少なくなります。

結果として、亡くなる時期が遅くなるほど、受け取る保険金(年金)の総額は、自動的に少なくなります。必要保障額の変動に近くなります
そして、こういう仕組みのおかげで、保険料が安くなっています。

確定保証期間は、あれば安心だけど、短めに

収入保障保険の仕組みを原則どおりに運用すると、保障期間満了の3ヶ月前に亡くなったら、もらえる年金は3ヶ月分になってしまいます。

それでは金額として中途半端なので、ほとんどの収入保障保険には、確定保証期間が設けられています。

確定保証期間とは、保障の期間中になくなった場合に、最低限年金を受け取ることのできる期間です。

収入保障保険に加入して、保障される期間中に亡くなったら、図の上側のように、保障される期間が終わるまでの間、年金を受け取ることができます。
年金を受け取る期間が長いので、確定保証期間を意識することはありません。

一方、保障される期間が満了する数カ月前に亡くなったとします。仮に2年間の確定保証期間が付いていたら・・・図の下側のように、保障される期間を超えて、2年間は年金を受け取ることができます。

各社の収入保障保険を調べると、確定保証期間はだいたい0~5年の範囲内です。
長い方が安心感は大きくなりますが、長過ぎる確定保証期間は保障のムダにつながります。
特に理由がないなら、予備期間と割りきって、1〜2年に設定しましょう。

保険料割引制度の充実は、収入保障保険の魅力の一つです。ただし、保険選びを難しくする原因にもなります。

販売されている収入保障保険の過半数に、保険料割引制度があります。これは、他の保険のジャンルには見られない特徴です。

そして、割引の対象になるかは、概ね以下の2項目で判定されます。

  • 喫煙の有無。
  • 血圧とBMI値(身長と体重の関係)

保険会社によって仕組みは異なりますが、保険料は3通りになります。
安い順に並べると・・・

喫煙で健康優良 喫煙で健康標準 喫煙で健康標準

となります。後ろに行くほど、保険料は高くなります。

つまり、一商品につき3つの保険料があるわけで・・・

収入保障保険の保険料の比較は、他の保険ジャンルより、ややこしくなります。

性別・年齢・保障内容が同じでも、どの割引に当てはまるかで、おトクな商品が異なります。「○○生命が、保険料は最も割安」というような評判を当てにできません。

以下の記事を参考にしていただければ、ある程度まで商品を絞り込めます。しかしその後は、実際に見積もりをとって、比較して判断してください。

非喫煙・健康体割引がある収入保障保険は、こちらです。保険料を比較しました。

タバコを吸わない健康体の人が、収入保障保険に加入するときの、保険料を試算して、保険料の安い順にランキングしてみました。

順位は次の通りです。
なお、一番下のアクサダイレクト生命『カチッと収入保障2』は、割引制度がない収入保障保険の最安値です。比較のために表に加えています。

商品名 確定保
証期間
30歳男性 40歳男性
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
『じぶんと家族のお守り』
2年 2,595円 2,925円
T&Dフィナンシャル生命
『家計にやさしい収入保障』
2年 2,760円 3,015円
チューリッヒ生命
『収入保障保険プレミアム』
2年 3,315円 3,540円
メディケア生命
『メディフィット収入保障』
2年 3,508円 3,970円
マニュライフ生命
『こだわり収入保障』
2年 3,500円 3,800円
アクサダイレクト生命
『カチッと収入保障2』
2年 3,582円 4,650円

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命『じぶんと家族のお守り』が、もっとも安くなりました。
この商品の健康☆チャレンジ!制度も注目です。何と、保険加入前だけでなく、加入後に割引条件をクリアしても、保険料の割引を受けることができます。

これに、チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアム』が続いています。

ただし、チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアム』は、割引の条件がもっとも厳しいです。
血圧の基準は、最高血圧120以下最低血圧80以下と、他社より厳しい数値になっています。おそらく、中年世代以上の過半数は、はじかれてしまうことでしょう・・・

割引を受けない場合(=喫煙し、健康状態が標準レベル)の収入保障保険の、保険料ランキングです。

喫煙し、健康状態が標準レベルの人の、保険料を試算・比較しました。

割引がある収入保障保険は、( )に割引保険料を併記しています。( )が無いのは、そもそも割引制度を設けていない商品です。

商品名 確定保
証期間
30歳男性 40歳男性
オリックス生命
『家族をささえる保険キープ』
1年 3,210円 4,680円
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
『じぶんと家族のお守り』
2年 3,855円
(2,595円)
4,305円
(2,925円)
アクサダイレクト生命
『カチッと収入保障2』
2年 3,582円 4,650円
T&Dフィナンシャル生命
『家計にやさしい収入保障』
1年 3,840円
(2,760円)
4,215円
(3,015円)
三井住友海上あいおい生命
『&LIFE収入保障保険』
2年 4,860円 5,640円
チューリッヒ生命
『収入保障保険プレミアム』
2年 5,160円
(3,315円)
5,730円
(3,540円)
メディケア生命
『メディフィット収入保障』
2年 5,085円
(3,508円)
5,862円
(3,970円)
マニュライフ生命
『こだわり収入保障』
2年 5,180円
(3,500円)
6,260円
(3,800円)

全体的な傾向としては、割引制度を設けていない収入保障保険の方が、喫煙+標準体の保険料は安くなりやすいようです。

例外は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命『じぶんと家族のお守り』です。割引が適用になっても、適用されなくても、割安感が高いです。

いずれにしても、それぞれの商品の保険料の差は小さいです。条件設定(性別、年齢、保障期間など)を変えて試算しなおすと、順位は入れ替わるかもしれません。
具体的に加入をご検討でしたら、ご自分の条件設定で見積もりをとって、比較検討してください。

生命保険のことは、保険のプロに相談しましょう。

このサイトでは、見積もり例や統計データなどを活用し、具体的にイメージしていただけるように努めています。それでも、どうしても一般論にとどまってしまいます。
ご自分の検討をされるときは、ご自身の立場や条件で、具体的な見通しを立ててください。

と言っても、保険の素人が、自分で調べながら、一つ一つ見積書・設計書を集めるのは大変です。また、うまく比較できないかもしれません。
保険のプロの活用をオススメします。

保険のプロにはいろいろありますが、
相談相手として選ぶべきは、上に名前をあげた保険商品を一通り取り扱っている保険のプロ
です。
そうでないと、ご自分の条件で、主要な保険商品を比較できなくなってしまいます。

では、どうすれば、そういう保険のプロに相談できるのでしょうか?
意外と簡単に、しかも無料でできてしまいます。詳しいことは

を、ご覧ください。

 ご注意

統計データや保険の商品内容については、慎重に扱っていますが、古くなっていたり、誤りがあるかもしれません。保険の専門家に相談した上で、最終的に判断を下してください。

  • FP(ファイナンシャル・プランナー)は、保険を含む、資産・家計・税務知識の公的資格保有者。
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