チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアムDX』の特徴と、メリット・デメリットをご案内します。

『収入保障保険プレミアムDX』は、2019年4月販売開始と、市販されている収入保障保険の中で、新しい商品です。

その分、他社商品に比べて、意欲的な内容になっています。

なお、収入保障保険の仕組みなどを知りたい方は、収入保障保険の選び方をご覧ください。

『収入保障保険プレミアムDX』を、競合商品と比べたときの特徴

他社の収入保障保険と比べたときの、『収入保障保険プレミアムDX』の特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • 保障 
    働けなくなったときの保障(就業不能年金)が、セールスポイント。
  • 保険料 
    保険料は高い。就業不能年金が自動セットされているため。
  • 他社に無い強み 
    就業不能年金は、特約により、ストレス性疾病に対応できる。保険期間は90歳まで可能。

収入保障保険の本体は、死亡保障です。現時点で、この本体部分は、各社の商品ごとの差が小さくなっています。

保険各社の競争は、プラスαの機能で激しくなっています。

チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアムDX』も、そういう方向性で開発された商品です。仕事ができなくなったときの保障を充実させています。

また、チューリッヒ生命は、以前からストレス性疾病に積極的に取り組んでいました。『収入保障保険プレミアムDX』でも引き継がれており、強みの一つになっています。

こうした特徴を、競合商品と比べたときのメリット・デメリットという視点で、整理します。

メリット

『収入保障保険プレミアムDX』のメリットを整理すると、以下のようになります。

  • 就業不能年金の支払いが始まると、その後回復しても、保険期間中は継続する。
  • 就業不能年金の支払いが始まると、以後の保険料の払込みは免除される。
  • ストレス性疾病(うつ病などの精神性疾患など)でも、就業不能年金が出る。

いずれも、就業不能年金にかかわる機能です。

もともと、収入保障保険のメインの保障は、死亡保障でした。しかし、収入が心配なのは、世帯主が亡くなったときだけではありません。

むしろ、病気・ケガで働けなくなったときのほうが、収入減少と治療費支出のダブルパンチになります。

そこで、チューリッヒ生命は、働けなくなったときの保障と亡くなったときの保障を、並び立たせることにしたようです。

チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアムDX』の保障のイメージ図

そして、『収入保障保険プレミアムDX』のセールスポイントを、就業不能年金に集中させています。

就業不能年金とは、所定の病気で60日以上働けなくなると、保険期間満了まで(60歳とか65歳とかで、保険が消滅するまで)年金が出る保障です。

しかも、その後退院できても、仕事に復帰できても、保険期間満了まで年金を受け取ることができます。

『収入保障保険プレミアムDX』に加入すると、次の2つの特約が自動的に付加されます。

  • ストレス性疾病保障付就業不能保障特約
  • 就業不能状態保険料払込免除特約

この2つの特約のおかげで、就業不能年金を受け取ることができる上に、年金を受給することになったら、保険料の払込が免除されます。

また、特約名に〈ストレス性疾病保障付〉とあります。ストレス性疾病とは、統合失調症、うつ病など、精神の病気の一部を指します(下で、病名を列記しています)。

これらの病気で60日を超えて入院すると、5万円または収入保障年金額の50%の、いずれか高い金額を、年金としてもらうことができます。

デメリット

『収入保障保険プレミアムDX』の就業不能年金は、なかなか意欲的な保障ですが、気になる点もあります。

  • 保険料が高い。
  • シンプルな保障プランを選べない。
  • 就業不能年金をもらえるケースは限られる。
  • 就業不能年金は特約なので、他の部分を解約して、これだけを残すことはできない。

『収入保障保険プレミアムDX』が、就業不能年金を自動的に組み込んでいること自体は、筋が通っています。この方が、“収入保障”というネーミングにふさわしいです。

ただ、すべての消費者がそれに同意するとは限りません。

保険料が高い

就業不能年金が自動セットされるおかげで、『収入保障保険プレミアムDX』は、収入保障保険の中では、保険料が高めになっています。

たとえば、死亡保障だけの保障プランにしたときの、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命『リンククロス じぶんと家族のお守り』と、保険料を比べました。

どちらの商品も、喫煙の有無や血圧値によって、保険料に幅があります。

月払給付金15万円で、それぞれの年齢の男性が加入したときの、保険料月額です。

加入年齢 チューリッヒ生命 ひまわり生命
30歳 7,315〜9,500円 2,595〜3,855円
40歳 8,005〜10,620円 2,925〜4,305円
50歳 7,265〜10,210円 2,790〜3,825円

チューリッヒ保険の方が保障が厚いのだから、高くなるのは当然です。しかし、これだけ金額差があると、予算が合わない消費者は、他社の収入保障保険に流れるでしょう。

治療が終わっても、仕事に復帰できても、年金が出るのは気が利いています。復帰できても、病前と同じだけの収入が得られる可能性は低いですから。

しかし、上の高い保険料を見てしまうと、復帰後の年金を無しにして、かわりに保険料を下げ欲しい、という人もいそうです。

就業不能年金をもらえるケースは限られる

この商品の就業不能年金に不安を感じるのは、以下の5つの病気を原因とするケースに、限定されている点です。

  • がん
  • 急性心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 肝硬変
  • 慢性腎不全

たとえば、運転中に追突されて長期入院になっても、高度障害に当てはまらなければ、1円も出ません。

同じぐらい困るのに、保険金が出るケースと出ないケースに分かれるのは、中途半端です。これだったら、他の手段で就業不能に備えることをお勧めしたくなります。

さらに、就業不能年金は必須の保障になっているとは言え、あくまでも特約(ストレス性疾病保障付就業不能保障特約)です。

ということは、主契約である死亡保障を解約すると、就業不能年金も自動的に消滅します。就業不能年金だけを残す、という選択はできません。

加入した後、どんな想定外のことが起きるかわかりません。制約があるのは気になります。

おすすめ度 ■■■■■

チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアムDX』のおすすめ度は、5点満点で2点です。

就業不能年金を死亡保障と同等に位置づける、『収入保障保険プレミアムDX』のコンセプトには共感できます。

が、肝心の就業不能年金の中身には、過不足を感じます。

年金がいったんスタートすると、その後回復しても、年金が継続するという手厚さ。一方、就業不能と認定されるのは、一部の病気だけという手薄さ

むしろ逆にしてほしいです。原因が何であろうと、医師が就業不能と診断したら、年金を払ってほしいです。

そして、回復したら年金を停止してもかまわないので、保険料をもう少し安くしてほしいです。

『収入保障保険プレミアムDX』の就業不能年金は、付けるかを加入者が選べません。必須の保障です。

そこまで強気で押すのなら、ケチのつけられない中身にしてほしかったです。

とは言え、競合他社と比べると、この就業不能年金は手厚いです。保障内容では競争力があります。

逆にいうと、保険業界全体として、就業不能年金への取り組みは発展途上にある、と言えそうです。

よって、就業不能になったときの保障を望んでいる人たちにとって、『収入保障保険プレミアムDX』は選択肢の一つになりえます。

『収入保障保険プレミアムDX』と比較して欲しい競合商品は、以下をご覧ください。

チューリッヒ生命『収入保障保険プレミアムDX』の商品内容について、詳しく説明します。

ここまでの説明は、競合他社と比較するときに、頭に置いていただきたい点に絞っていました。

ここからは、この収入保障保険について、より踏み込んでご案内します。

年齢条件、保険料払込の取扱

加入できる年齢、保障を受けられる年齢、保険料払込の取り扱いは、以下のとおりです。

加入できる年齢

満20歳~満70歳

保障を受けられる年齢

満期(保険が消滅する年齢)は、55〜90歳の間で、5歳刻みで指定できます。

保険料払込期間

全期払(保険期間中、均等に払い込む)、短期払(保険期間より短い期間に払い終える)の、いずれも選べます。

短期払いは、55歳払済・60歳払済・65歳払済・70歳払済から選べます。

保険料払込方法

月払年払のいずれかで、口座振替またはクレジットカード支払

保障内容

主契約(保険の本体)、自動セットされる特約、選べる特約の3つに分けてご案内します。

主契約

  • 死亡したとき、または所定の高度障害状態になったときに、収入保障年金が出る。
  • 収入保障年金は、保険期間満了まで毎月支払われる。
  • 年金支払期間が保証期間より短いときは、保証期間終了まで、年金が支払われる。
  • 年金支払保証期間は、1年、2年、5年、10年から選べる。
  • 不慮の事故で所定の身体障害状態になったら、以後の保険料の払込みは免除され、保障はそのまま継続する。

自動セットされる特約

以下の2つの特約は、必ず付加されます。

ストレス性疾病保障付就業不能保障特約
  • 悪性新生物急性心筋梗塞脳卒中肝硬変慢性腎不全のいずれかで、60日を超えて就業不能状態が継続したとき、就業不能年金が出る。
  • 不慮の事故で所定の身体障害状態になったとき、就業不能年金が出る。
  • 所定のストレス性疾病により、60日を超えて入院が継続したとき、就業不能年金が出る。
  • 就業不能年金は、保険期間満了まで毎月支払われる。
  • 年金支払期間が保証期間より短いときは、保証期間終了まで、年金が支払われる。
  • 主契約の年金支払い条件に当てはまったら(亡くなるとか)、就業不能年金は停止し、主契約の年金のみ支払われる。

なお、ストレス性疾病とは、統合失調症、気分(感情)障害、神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害、摂食障害、非器質性睡眠障害、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、更年期障害などです。

就業不能状態保険料払込免除特約

所定の就業不能状態等に該当したとき、以後の保険料の払込みは免除され、そのまま保障が継続します。

選べる特約

希望すれば、以下の特約を付加できます。

リビング・ニーズ特約

余命が6ヶ月以内と診断されたら、収入保障年金の全部または一部を、受け取ることができます。

指定代理請求特約

本来、年金を受け取ることのできる人が、請求ができない事情があるときに(病気や事故による意識不明など)、代理で請求できる人を、あらかじめ決める特約です。

請求手続きが簡単かつすみやかに運びます。

この特約は、保険料がかかりません。

保険料の割引制度

料金設定は、標準体型非喫煙優良体型とに分かれています。

非喫煙優良体型に当てはまると、保険料は安くなります。条件は以下のとおりです。

  • 過去1年以内に喫煙していない。
  • 満年齢49歳以下なら、血圧は最高129mmHg以下かつ最低84mmHg以下。
  • 満年齢50歳以上なら、血圧は最高139mmHg以下かつ最低89mmHg以下。

複数の保険商品の見積もりを比較するなら、保険の専門家を上手に活用しましょう。

収入保障保険を取り扱っているのは、大半がカタカナ生保・損保系生保です。

どんな生保会社があって、それぞれがどんな商品を扱っているのか、調べるだけでけっこう負担になります。

また、それぞれの商品の見積もりをして、保険料を比較するには、保険の知識や各社の商品知識が必要になります。とても、素人の手には負えません。

そこで、保険のプロの活用をオススメします。

保険のプロにはいろいろありますが、相談相手として選ぶべきは、上に名前をあげた保険商品を一通り取り扱っている保険のプロです。
そうでないと、ご自分の条件で、主要な保険商品を比較できなくなってしまいます。

では、どうすれば、そういう保険のプロに相談できるのでしょうか?
意外と簡単に、しかも無料でできてしまいます。詳しいことは

を、ご覧ください。

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