なないろ生命の『なないろ がん治療保険 極』
なないろ生命の『なないろ がん治療保険 極』を、徹底分析しました。
なないろ生命は朝日生命グループの若い保険会社で、保険ショップなどに保険料の安い商品を供給しています。

なないろ生命は2つのがん保険を販売していますが、このページでは『なないろ がん治療保険 極』を解説します。
なないろ生命は朝日生命グループの新しい会社です。
なないろ生命は新しい会社なので実績はありません。かわりに、会社の特徴をまとめました。
- 朝日生命100%出資で、2021年4月に誕生。
- 保険ショップ等の代理店での販売がメイン。通販もある。
- 商品はすべて医療系の保険。
朝日生命は、2017年より、代理店向け商品として「スマイルシリーズ」を販売してきました。
それらの手ごたえや経験をもとに、なないろ生命設立に踏み切ったのでしょう。

『なないろ がん治療保険 極』を、お勧めできない理由を解説します。
『なないろ がん治療保険 極』の保障
このがん保険の仕組みを図にすると、次のようになります。
1型と2型の2つがあり、保障される治療の範囲が異なります。
商品名の通り、➀~➅までの治療給付金があり、1型か2型かで、カバーする治療の範囲に差が出ます。
1型を選ぶと、まったく保障されないがん治療もあるので、慎重にご検討ください。

『なないろ がん治療保険 極』の問題点
がん治療の進化は速く、新しい治療法がどんどん増えています。それを受けて、個々の治療法に光を当てた治療給付金メインのがん保険を目にすることが多くなりました。
こうしたがん保険の“売り文句”は、最新の治療に対応できていることです。
しかし、治療給付金は、個々の治療法と密接であるだけに、将来劣化しやすいという弱点があります。
下のグラフは、2019年に新たにがんと診断された人の人数を、年代別に表しています(国立がん研究センター調べ)。

がんは高齢になるほどかかりやすい病気なので、20年~30年で劣化しそうながん保険は危険です。
少なくない生命保険会社が、治療給付金メインのがん保険を販売するのは、“売りやすい”からでしょう。
候補に加えていただきたいがん保険はこちらです。
一生頼れるがん保険の条件
がんは国民病なので、治療法の研究開発は活発です。だから、どんながん保険に加入しても、年月が経過すると劣化してしまう、と思われるかもしれません。
確かに劣化から100%逃れるのは難しいかもしれませんが、劣化しやすさは給付金によってかなり違います。
上でご説明したように、治療給付金はとくに劣化しやすいです。
逆に劣化しにくいのが、特定の治療法に左右されにくい診断給付金、入院給付金、通院給付金です。
ただし、通院給付金はがん保険によって性能に開きがあります。どれでも良いというわけにはいきません。
以上のことを踏まえて、次のがん保険をお勧めします。
候補に加えたいがん保険
商品名と、それぞれのおすすめプランをご案内します。
FWD生命「FWDがんベスト・ゴールド」
中国系のFWD生命のがん保険です。旧富士生命時代の人気商品をベースにした、プロの間で評価の高い保険です。

- お勧めプラン
主契約のがん診断給付金のみ。 - 留意点など
特約には治療給付金が多いのでお勧めしません。
SOMPOひまわり生命「勇気のお守り がん診断給付型」
国内2位の大手損保、損保ジャパン系列のSOMPOひまわり生命が販売するがん保険です。

「がん治療給付型」と「がん診断給付型」の2つがあります。お勧めは「がん診断給付型」です。
- お勧めプラン
「がん診断給付金」のみ、または「がん診断給付金+がん外来治療給付特約+がん入院特約」。 - 留意点など
保険料に非喫煙者割引があり、割安感があります。
このがん保険の通院特約(=がん外来治療給付特約)は、他社と比べて優秀です。
将来新しい治療法が登場しても、高い確率で対応できそうです。
三井住友海上あいおい生命「&LIFE ガン保険スマート」
大手損保グループ系列の三井住友海上あいおい生命が販売するがん保険です。

- お勧めプラン
主契約(入院給付金、手術給付金)にガン診断給付特約とガン治療通院給付特約を付加。 - 留意点など
他の特約は治療給付金が多いので、お勧めしません。
このがん保険の通院特約(=ガン治療通院給付特約)も、他社と比べて守備範囲が広いです。
なないろ生命「なないろ がん一時金保険」
なないろ生命のもう一つのがん保険「なないろ がん一時金保険」は、経年劣化しにくく、また保険料に割安感があります。

- お勧めプラン
主契約のがん診断一時金のみ(診断一時金と診断給付金は同等)。 - 留意点など
特約には治療給付金が多いのでお勧めしません。
保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。
わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。
保険ショップか独立系FP
保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。
お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。ここでの「保険ショップ」は、全国チェーンかそれに近い規模のものを指します。
保険ショップ |
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独立系FP |
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担当の人が公正な人柄で、勉強熱心であっても、こちらに勧めてくるのは自分が販売できる商品です。結局はかたよってしまいます。
また、販売できない商品については、保障プラン設計や見積作成の機会がないので、商品知識が深まりません。
できるだけ多くの保険会社の商品を取り扱えるプロに相談するのが無難です。
お勧めしたい保険のプロはこちら
保険ショップ・チェーンには、凄腕の営業マンだった人が設立した、営業色の強いチェーンが多いです。

そんな中、「保険見直し本舗」は、やみくもに店舗を増やすのではなく、サービスネットワークを丁寧に拡大させています。
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