各社の終身保険を比較

各社の終身保険を比較

貯蓄性重視なら、保険料払込期間を限定して(○○年間、○○歳まで)加入しましょう。終身払込を選ぶときは、貯蓄より保障重視と割り切ってください。

終身保険は、保障は終身(一生涯)ですが、保険料の払い込む期間を選ぶことができます。
保険会社によりますが、「○○年間」「○○歳まで」「終身」などから払込期間を選べます。

払込期間を短くするほど、利回りは良くなります。長くするほど、利回りは悪くなります。
終身払込を選ぶと、払い込んだ保険料より、解約返戻金の方が多くなることを、期待できません。
この場合は、貯蓄より保障重視と割り切ってください。

一方、払込期間を長くするほど保険料は安くなります。短くするほど、保険料は高くなります。
保険料がもっとも安いのは終身払込です。

ご自分の都合で、メリットの大きな方を選んでください。

保障と貯蓄の両立の面から、ぜひ見積もりを入手したい終身保険は、こちらです。

終身保険の魅力を、保障と貯蓄の両立と考えると、返戻率(利回りのようなもの)の高い終身保険、特に低解約返戻型終身保険がおすすめです。

好利回りであることに加えて、同じ保障内容なら、利回りの良い終身保険の方が、保険料は安くなることが多いです。

ところで、生命保険では、お金の増え方を、利回りではなく、返戻率という数字で表します。
払い込んだ保険料総額と解約返戻金が同額なら、返戻率は100%になります。返戻率が100%より大きくなるほど、おトクな保険です。

返戻率が高い、保険商品をピックアップ

というわけで、30歳男性が60歳まで保険料を払い込むとして、60歳に解約したとき、返戻率が100%を超える商品を調べました。

順位 商品名 60歳時返戻率
1位 オリックス生命
RISE(ライズ)
111.3%
2位 SOMPOひまわり生命
一生のお守り
105.5%
3位 住友生命
バラ色人生
103.4%
4位 マニュライフ生命
こだわり終身保険v2(非喫煙料率)
103.2%

残念ながら、見つかったのは4商品だけでした。

2016年に始まった、日本銀行のマイナス金利政策以降、保険会社の資産運用は悪化しています。そのせいで、返戻率の高い終身保険は、減少しています。

それでも、定期預金などよりは好利回りだし、所得控除による節税ができます(生命保険料控除)。そして、解約するまでの期間は、死亡保障があります。
安全性の高い貯蓄手段としては、強みがあります。

返戻率は、見積もり条件を変えると、変動する

銀行などの預貯金の金利と違って、返戻率は、見積もり条件によって変動します。

たとえば、オリックス生命『RISE(ライズ)』で、他の項目は固定して、死亡保険金額だけを変えたときの、返戻率は下のようになります。

  • 300万円 ⇒ 108.3%
  • 500万円 ⇒ 110.8%
  • 1000万円 ⇒ 111.3%

死亡保険金額だけでなく、加入年齢、保険料払込期間、性別を変更しても、返戻率は変動します。

自分の条件で返戻率を算出して、見比べる必要がありますね。

おもな終身保険の保険料を、まとめて手早く調べるなら、保険ショップがおすすめ。

多くの保険会社の商品を取り扱っているのは保険ショップです。
そこで、上のおすすめの終身保険の、全国チェーンの保険ショップでの取り扱い状況を調べました(2017年2月現在)。

ほけんの窓口

オリックス生命
SOMPOひまわり生命
住友生命
マニュライフ生命

保険見直し本舗

オリックス生命
SOMPOひまわり生命
住友生命
マニュライフ生命

保険ほっとライン

オリックス生命
SOMPOひまわり生命
住友生命 ×
マニュライフ生命

ほけん百花

オリックス生命
SOMPOひまわり生命
住友生命
マニュライフ生命

保険テラス

オリックス生命
SOMPOひまわり生命
住友生命 ×
マニュライフ生命

住友生命を取り扱っていないチェーンがいくつかあります。しかし、その他は、すべてのチェーンで取り扱っています。

このように、保険ショップに行けば、まとめて見積もりをとって比較することができます。もっとも効率的です。

「保険以外の貯蓄方法と比較しながら検討したい」「終身保険を含めて、保険加入の全体像を考えたい」という方は、まずファイナンシャル・プランナーへ

終身保険は最もシンプルな生命保険の一つです。しかし、貯蓄性重視となると、話は違ってきます。
生命保険以外の金融商品との比較を、しなければなりませんから。
銀行預金、証券投資、投資信託などの知識が必要になります。

さらに、他の金融商品は利回りを金利で表しますが、生命保険では利回りを、上の表のように返戻率で表します。
しかも、ひとつの終身保険であっても、契約年齢、保険料払込期間、解約の時期などによって、返戻率は変化します。

ある程度数字に強くないと、比較できません。

高度な計算というわけではないとしても、そうとうにややこしいです。正確に計算するために、かりの時間と労力がかかりますし、計算間違いをやっては取り返しがつきません。

ファイナンシャル・プランナーの得意分野です。うまく活用しましょう。

考えうるもっとも手堅い方法は、ファイナンシャル・プランナーと保険ショップの併用

ファイナンシャル・プランナーは、それぞれ取り扱える保険会社が異なります。以下の紹介サービスで申し込まれるときに、比較検討したい保険会社名を紹介サービスに伝えましょう。

もし、ピッタリのファイナンシャル・プランナーが見つからないときは、とりあえずファイナンシャル・プランナーと相談して方針を固めます。
そのうえで、最寄の保険ショップで不足する終身保険の見積書を入手することをおすすめします。

手間と時間はかかりますが、考えうるもっとも手堅い方法です。

数ある保険商品の中から、ご自分に合った保険を賢く選択する方法は、こちらをご覧ください。

生命保険会社は40社以上あります。その中から、ぜひ見積もりをとっていただきたい会社を、保険の種類(医療保険、終身保険・・・とか)別に厳選しても、4~5社は残りそうです。

ご自分に合った保険を選んでいただくためには、ここでご案内しているような保険商品の見積もりを、一通り集めて比較して判断いただくしかなさそうです。

生命保険を比較して選ぶ、手軽で安心な方法は、
賢い生命保険の入り方
をご覧ください。


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次の記事では、終身保険を設計するときの、細かな注意点を説明します。