生命保険での損と得!?
生命保険で得しようと考えないで!
生命保険は、将来起こるかどうか分からないし、できれば起こって欲しくない事故や病気への準備です。
つまり、不確実なことを前提にした金融商品です。
だから、生命保険で得をしようと考えるのは、ばくちを打つのと同じこと。
たとえば、生命保険に加入したのに、事故にもあわず、病気にもならなければ、お金のことだけを言えば大損です。
逆に、生命保険に加入した1年後に死亡して、3000万円の保険金を受け取ったとします。
保険料は1年分しか払っていませんから、利回りを計算するとものすごく得をしたことになります。
しかし、生命保険加入1年で死亡した方は「やった、得した!」と喜べるでしょうか?
生命保険に入ることは、安心を買うこと
保険会社に支払った金額と、保険会社から受け取った金額との関係だけで、保険の損得を決めることはできません。
と言うより、保険商品の多くは、確率だけで考えると、金銭的には損になります。
起きる確率は数%くらいか、場合によっては1%未満かもしれないけれど、万が一起きてしまったら確実に家族の人生が狂ってしまうような不幸。生命保険は、そのような不幸に対して、金銭面で準備するためのものです。保険で金銭的にトクをする(保険会社に支払う金額より、もらう金額の方が大きくなる)のは、普通より不幸な人生を送った場合です。
生命保険加入者の過半数は、保険料を払い込むだけで終わるか、せいぜい払い込んだ金額よりうんと少ない金額を受け取ることになります。
そういう多数の方たちにとって、生命保険の価値は、保険金や給付金より、金銭的に守られているという安心感ということになりそうです。
生命保険で損をすることはあります
生命保険の商品価値が安心感にあるとして、その安心感を、見て確かめることも、触って確かめることもできません。試すわけにもいきません。
そういう意味で、生命保険商品の商品価値を見きわめるのは、難しいです。選択を誤って損をする危険性は、大いにあります。
というわけで、いかに損をしないかが、生命保険加入の心得と言えそうです。
そこで、損をしてしまうアリガチなパターンを見ていきましょう。
保障される内容が自分に合っていなくて損をする
必要な保障内容は、以下のようなことで決まってきます。
- ライフスタイル
- 職業
- 年齢
- 家族構成
- 資産
生命保険の専門家が計算すれば、計算結果の金額が大きくブレることは本来ありません。
生命保険に契約したり、見直しをする機会に、まず専門家に試算してもらいましょう。
また、適切な生命保険に加入したとしても、長く生命保険をかける間に生活が変化して、それにともなって必要な保障も変化しがちです。
タイミング良く保障の見直しをしなければ、だんだん保障の内容が自分に合わなくなってきます。
特に死亡保険の必要保障額は、年々減っていくことが多いので、放置していると、過大な保障のために過大な保険料を払い続けることになってしまいます。
生命保険料の割高な保険会社と契約してしたことによる損
今日では、生命保険会社間の保険料の格差は大きく広がっています。
原因はともかくとして、長い伝統を誇る国内大手生保の保険料は軒並み割高になっていて、
保険商品によっては1.5〜2.5倍くらい割高になっています。
生命保険に新規加入したり、見直しをするときに、複数の生命保険商品を比較して選ばないと、大きな損をしてしまうかもしれません。
詳しくは生命保険料の保険会社格差をご覧ください。
保険金を受け取るための請求手続きをしなかったことによる損
生命保険を契約した本人が亡くなって、本人以外が契約の中身を分かっていなかったとしたら、保険金をもらい損なう危険があります。
書類などをきちんと保管できていれば防げるはずですが、管理しやすくするために、わかりやすい形で生命保険に加入することも大切です。