三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』
三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』の特徴と、メリット・デメリットをご案内します。
三井住友海上あいおい生命は、MS&ADインシュアランス・グループ・ホールディングスの100%子会社です。
MS&ADインシュアランス・グループ・ホールディングスは、三井住友海上とあいおいニッセイ同和の、2つの大手損保を擁する、国内最大の損保グループです。
三井住友海上あいおい生命は、カタカナ生保・損保系生保の中にあって、価格の安さを“ウリ”にするより、充実度の高い保険の提供を目指しているようです。

『新収入保障保険』も、この生保会社らしい商品の一つです。
ところで、同社の収入保障保険は、正式な商品名は《新収入保障保険(払込期間中無解約返戻金型)無配当》ですが、保障プランごとに、愛称が付けられています。
- &LIFE 新収入保障(=新収入保障保険 I型)
- &LIFE 新総合収入保障(=新収入保障保険 II型)
- &LIFE 新総合収入保障ワイド(=新収入保障保険 IV型)
- &LIFE くらしの応援ほけん(=新収入保障保険 V型)
それぞれ別商品のようなネーミングになっていますが、本来は一つの商品の4つの保障プラン(=型)です。
このページでは、4つのをまとめて説明します。
なお、収入保障保険の仕組みなどを知りたい方は、収入保障保険の選び方をご覧ください。
『新収入保障保険』を、競合商品と比べたときの特徴
他社の収入保障保険と比べたときの、『新収入保障保険』の特徴を無理やりまとめると、以下のとおりです。
- 保障 ⇒
保障の種類や手厚さを選べる多彩な保障プランと、業界屈指の充実保障。 - 保険料 ⇒
保障内容に対して割安な料金設定。優良ドライバーに有利。 - 他社に無い強み ⇒
保障プランの品揃えが豊富。就業不能時の保障が他社より広い。
こうした特徴を、競合商品と比べたときのメリット・デメリットという視点で、整理します。
メリット
『新収入保障保険』のメリットを整理すると、以下のようになります。
- 保障プランの選択の幅が大きく、色んな人のニーズに応えられる。
- 就労不能障害年金の対象範囲は、業界屈指の広さ。
- 保障内容からすると、保険料に割安感。
- 優良ドライバーに有利な割引制度。
以下で補足説明します。
シンプルなプランから、手厚いプランまで
収入保障保険の本体は、死亡保障です。現時点で、この本体部分は、各社の商品ごとの差が小さくなっています。
保険各社の競争は、プラスαの機能(生きて使える保障)で激しくなっています。
三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』も、そういう方向性で開発された商品です。
というか・・・
この商品の就労不能障害年金(仕事をできなくなったときに年金が出る)は、業界でもトップクラスの充実度です。
就労不能障害年金は、他社の収入保障保険にも装備されています。
ただし、どれも、年金が出るケースは限られています。ほとんどが、法律で障害者や要介護と認定されるか、3〜8個の特定の病気が原因である場合に限定されています。
実は、以前は三井住友海上あいおい生命も限定していましたが、2019年6月の商品改定で、
精神障害等を除く、すべての病気・ケガによる就業不能に、保障範囲を拡大しました。
これにより、働けないときの収入保障を求める人たちにとって、三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』は最有力候補になりました。
もちろん、機能を絞り込んだシンプルな《&LIFE 新収入保障》も選べます。
ただし、シンプルな保障をお望みなら、他にも魅力的な選択肢はあります。
『新収入保障保険』の強みが発揮されるのは、就労不能障害年金が付いている《&LIFE 新総合収入保障ワイド》または《&LIFE くらしの応援ほけん》を選んだときです。
ところで、この2つを比べると、《&LIFE くらしの応援ほけん》からは、死亡保障が取り除かれています。
つまり、すでに死亡保険に加入している人が、働けないときの保険に新しくで加入したい、という人には、《&LIFE くらしの応援ほけん》の方が向いています。

保障内容からすると、保険料は割安
三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』の保険料を、安さに定評のあるSOMPOひまわり生命の収入保障保険『リンククロス じぶんと家族のお守り』と比較しました。
65歳までの保険期間、年金月額10万円、支払保障期間2年の条件で、各年齢の男性が加入したときの、標準体(割引なし)の保険料月額を見積もりました。
シンプルな保障プランでの比較
亡くなったときと高度身体障害状態のときに年金が出るだけの、シンプルな保障プランで、保険料を比較しました。
加入年齢 | あいおい生命 | ひまわり生命 |
---|---|---|
30歳 | 3,420円 | 3,460円 |
40歳 | 4,230円 | 4,140円 |
50歳 | 4,600円 | 4,290円 |
30歳の保険料は、三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』の方が、わずかに安くなりました。
残りは、SOMPOひまわり生命『リンククロス じぶんと家族のお守り』の方が安くなりました。
どちらかと言えば、SOMPOひまわり生命の方が安く見えますが、大きな差ではありません。
もっとも手厚い保障での保険料比較
どちらも、就労不能障害年金を含めて、年金をフル装備して、保険料を比較しました。
それぞれの年金の中身に違いがあります。上のシンプルな保障での比較より、保障の違いは大きくなっています。
加入年齢 | あいおい生命 | ひまわり生命 |
---|---|---|
30歳 | 6,022円 | 6,360円 |
40歳 | 7,340円 | 8,040円 |
50歳 | 8,743円 | 9,720円 |
3つの年齢のすべてで、三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』の方が安くなりました。
年金が出る対象範囲の広さでは、三井住友海上あいおい生命の方が勝っています。
ただし、保障の厚さ(金額の大きさや、一時金か年金かの違いなど)では、SOMPOひまわり生命が勝っている部分もあります。
保障内容に各社工夫をこらしており、保障内容に違いがあるので、金額で単純比較することはできません。
それでも、業界屈指の保障範囲を誇りながらの、この価格設定は好感触です。
三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』の保険料には、割安感があります。
優良ドライバーに有利な割引制度
親会社が損害保険会社だからなのか、他社にはない、面白い保険料割引です。
以下のいずれかに当てはまると、保険料が割引になります。
- 自動車保険が12等級以上
- ゴールド免許
- 車を運転しない
なお、喫煙の有無や健康状態によっても、保険料が割引になります。
割引制度の全体像は、下で詳しく説明しています。
デメリット
三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』には、補償内容で弱点と呼べるほどのものはありません。
弱いと感じられるところはあっても、競合商品と比べて見劣りするほどではありません。
ただ、
最低限の死亡保障を、できるだけ安く手に入れたい人には、他にも魅力的な選択肢があります。
おすすめ度 ■■■■■
三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』のおすすめ度は、5点満点で5点です。
大きな欠点が見つからないので、満点としました。
とは言え、『新収入保障保険』は幅広いニーズに柔軟に応えられますが、すべての人にとってベストな商品とは限りません。
特に、死亡保障を第一に考える方々にとっては、フツーの商品に見えるかもしれません・・・

三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』の商品内容について、詳しく説明します。
ここまでの説明は、競合他社と比較するときに、頭に置いていただきたい点に絞っていました。
ここからは、この収入保障保険について、より踏み込んでご案内します。
年齢条件、保険料払込の取扱
加入できる年齢、保障を受けられる年齢、保険料払込の取り扱いは、以下のとおりです。
加入できる年齢
18歳~55歳
保障を受けられる年齢
満期(保険が終了する時期)は、60歳または65歳です。
保険料払込期間
全期払(保険期間中、均等に払い込む)、短期払(保険期間よりも短い)から選べます。
保険金額
年金は、月額は5万円から1万円刻みで設定でます。
ただし、契約のタイプなどにより、制限されることがあります。
保険料払込方法
払込回数は月払、半年払、年払のいずれか。
払込経路は口座振替、クレジットカード支払、団体扱、送金扱から選べます。
保障内容
主契約(保険の本体)、付加できる特約に分けてご案内します。
主契約
目的別に、4タイプの年金が用意されています。
収入保障年金 | 死亡したとき支給される。 |
---|---|
|
|
高度障害年金 | 所定の高度障害状態になったら支給される。 |
|
|
生活障害年金 | 国民年金法の障害等級1級か、所定の特定障害状態になったら支給される。 |
|
|
生活介護年金 | 公的介護保険の要介護2以上か、生活介護状態の180日以上の継続を医師が診断したら、支給される。 |
|
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就労不能障害年金 | 国民年金法の障害等級2級(精神障害等を除く)か、所定の就労不能障害状態になったら、支給される。 |
対応する商品
|
すべての年金に対応しているのが、&LIFE 新総合収入保障ワイドです。
もっとも保障範囲が狭いのは、&LIFE 新収入保障です。死亡と高度身体障害のときのみ使えます。
特殊なのが&LIFE くらしの応援ほけんです。生きて年金を受け取ることに特化しています。亡くなったときには年金はありません。
すべての年金に共通するルールとして、以下があります。
- 年金は、保険期間満了まで毎月支払われる。
- 年金支払期間が年金支払保証期間より短いときは、年金支払保証期間終了まで、年金が支払われる。
- 年金支払保証期間は、1年、2年、5年から選べる。
- 配当金(保険会社の運用実績による、保険金の上乗せ)はない。
- 解約返戻金はない。
特約
以下の特約が用意されています。
メンタル就労不能障害保障特則
精神障害により、国民年金法の障害等級1級第10号または障害等級2級第16号に当てはまるか、所定のメンタル就労不能障害状態になったとき、一時金が出ます。
一時金の金額は、100万円・200万円・300万円から選択できます。
新保険料払込免除特約
がんの診断が確定するか、心疾患・脳血管疾患で入院したら、以後の保険料払込みが免除されます。
リビング・ニーズ特約
余命が6ヶ月以内と診断されたら、収入保障年金の全部または一部を、受け取ることができます。
ただし、《&LIFE くらしの応援ほけん》には付加できません。
区分料率適用特約
区分料率適用特約を付加することで、保険料の割引制度を利用できます。
この特約は、基本年金月額10万円以上ないと、付加できません。また、《&LIFE くらしの応援ほけん》には付加できません。
料金設定は、割引なし、喫煙者優良体、SD喫煙者優良体、非喫煙者標準体、SD非喫煙者標準体、非喫煙者優良体、SD非喫煙者優良体の7段階に分かれています。
保険料は、上で名前をあげた順に、安くなっていきます。
他社を見回すと、4段階というのが多いです。7段階にまで分かれるのは珍しいです。
そうなっている原因は、車の運転の安全性を、判定基準に組み込んでいるからです。
保険料割引の判定基準は、以下のとおりです。
- 過去1年以内に喫煙していない。
- BMI値(肥満度)が18.0以上、27.0以下。
- 血圧は最高139mmHg以下かつ最低89mmHg以下。
- 自動車保険が12等級以上か、ゴールド免許か、運転免許を持たないかのいずれか。
1で、喫煙者か非喫煙者かが決まります。2と3で、優良体か標準体かが判定されます。4で運転の安全性が判定されます。
ただし、保険加入にあたって、保障内容に応じて、健康状態の審査があります(告知書、健康診断結果の提出を含む)。
これをクリアすることが、前提条件です。

複数の保険商品の見積もりを比較するなら、保険の専門家を上手に活用しましょう。
収入保障保険を取り扱っているのは、大半がカタカナ生保・損保系生保です。
どんな生保会社があって、それぞれがどんな商品を扱っているのか、調べるだけでけっこう負担になります。
また、それぞれの商品の見積もりをして、保険料を比較するには、保険の知識や各社の商品知識が必要になります。とても、素人の手には負えません。
そこで、保険のプロの活用をオススメします。
保険のプロにはいろいろありますが、相談相手として選ぶべきは、上に名前をあげた保険商品を一通り取り扱っている保険のプロです。
そうでないと、ご自分の条件で、主要な保険商品を比較できなくなってしまいます。
では、どうすれば、そういう保険のプロに相談できるのでしょうか?
意外と簡単に、しかも無料でできてしまいます。詳しいことは
を、ご覧ください。