収入保障保険の選び方
収入保障保険は、遺族の生活費・養育費を遺すのに最適な保険です。
亡くなったときに、遺族にお金を遺すための保険はいろいろありますが、遺族(配偶者、子供など)の生活費・養育費を遺すのに最適なのが、収入保障保険です。
このページでは、収入保障保険の仕組みや選び方を解説します。
なお、各社の商品については、以下のページでとり上げています。
- アクサダイレクト生命『収入保障2』
- オリックス生命『家族をささえる保険Keep』
- FWD生命『FWD収入保障』
- ソニー生命『家族収入保険』
- SOMPOひまわり生命『じぶんと家族のお守り』
- ネオファースト生命『ネオdeしゅうほ』
- はなさく生命『はなさく収入保障』
- 三井住友海上あいおい生命『新収入保障保険』
- メットライフ生命『マイディアレスト』
名称が似ている保険との違い
名称が似ていて、まぎらわしい保険が2つあります。就業不能保険と所得補償保険です。
3つの保険の特徴を整理しました。
収入保障保険 | 被保険者が亡くなったときに保険金が出る生命保険。 |
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就業不能保険 | 被保険者の病気・ケガにより、収入が減少したときに保険金が出る生命保険。 |
所得補償保険 | 被保険者の病気・ケガにより、収入が減少したときに保険金が出る損害保険。 |
収入保障保険は死亡保険です。定期保険や終身保険などと近い保険です。
収入保障保険と、他の死亡保険との違い
被保険者が亡くなったときに保険金が出る保険を死亡保険と呼びます。
死亡保険の代表格が、終身保険と定期保険です。収入保障保険は、定期保険の改良版です。
終身保険
保障は一生続きます。つもり、いつかは必ず死亡保険金をもらうことができます。掛け捨てではありません。
終身保険は、保険料が高くなるので、高額な保障には向いていません。
保険料の払込期間は、いろいろ選べます。上の図のように、年齢などで期間を決めることもできますし、生涯払い続けることもできます。
定期保険
保障される期間が限定されています。期間が過ぎたら、保険契約は消滅します。
ただし、加入者が希望すれば、期間を延長できる商品が多いです。そういう商品でも、延長の上限は決められています。
終身保険より保険料が安いので、高額の保障に向いています。
たとえば、経営者が亡くなったときの、家業の経営資金を準備するときは、下の収入保障保険より、定期保険の方が向いています。
収入保障保険
収入保障保険は、定期保険と似ていますが、死亡保険金額が年々減っていきます。その分、保険料が安くなります。
遺族の生活費・養育費の準備が目的の場合、通常、必要な保険金額は年々減っていきます。子供が経済的に自立するまでの残り期間や、配偶者が老齢年金を受け取り始めるまでの残り期間が、年々減っていくからです。
ちなみに、保険金は、一気にまとめて受け取ることも、分割して毎月受け取ることもできます。
分割して受け取るほうが、受取総額は少し多くなります。
保障プランを作るときの重要ポイント
収入保障保険では、亡くなる時期が遅くなるほど、保険金額が減っていきます。この保険金額を、実際にほしい金額と一致させることが、ポイントになります。
具体的には、➊保険期間をいつまでに設定するか、➋最低保証期間を何年にするか、の2点を適切に設定すればOKです。
ここまで説明してきたように、収入保障保険は、もともと死亡保険から出発しました。
保険期間の設定
保険期間は、保障を受けられる期間です。次のタイミングを基準に決めるのが一般的です。
- 子供が経済的に自立しているであろう時期
- 配偶者が老齢年金の受取を開始しているであろう時期
実際の保障プランは、子供の年齢や人数、配偶者の収入などによって変動します。保険の専門家にご相談ください。
最低保証期間
市販されている収入保障保険のほぼ全てに、最低保証期間が設けられています。
たとえば、保険期間が終了する1ヶ月前に亡くなったら、本来なら保険金は1ヶ月分しかもらえません。しかし、最低保証期間を設定してあれば、その期間分の保険金を受け取ることができます。
指定できる最低保証期間の長さは、商品によって異なります。たいていは1〜5年の範囲内です
最低保証期間を長くするほど、保険料は高くなります。
保険料の割引をうまく活用して、保険料を節約しましょう。
現在販売されている収入保障保険のほとんどで、喫煙の有無・健康状態によって、数段階の保険料割引がおこなわれます。
こんな人が割引を受けられる
割引の基準は、保険会社によって微妙に違いますが、だいたい似通っています。
たとえば、SOMPOひまわり生命なら、保険料割引制度は、次のようになっています。
まず、料金設定は、標準体、喫煙者健康体、非喫煙者標準体、非喫煙者健康体の4段階に分かれています。
保険料は、上で名前をあげた順に、安くなっていきます。
判定基準は、以下のとおりです。
- 過去1年以上喫煙していない。
- BMI値(肥満度)が18.0より大きく、27.0より小さい。
- 血圧は最高140mmHg未満かつ最低90mmHg未満。
1で喫煙者か非喫煙者かを判定し、2〜3で健康体か標準体かを判定します。
こうした割引制度は、タバコを吸わない人や、健康に自信がある人にはオトクです。
しかし、当然のことながら、タバコを吸う人や健康に自信がない人にとっては、不都合な制度です。
そういう人たちは、割引制度のない商品とか、割引の審査項目が少ない商品の方が、保険料が安くなるかもしれません。
とりあえず、次のことを、頭の片隅に置いてください。
- 健康状態に自信がある人は、割引の審査項目が多い商品の方が、有利になりやすい。
- 健康状態に自信がない人は、割引制度がないか、審査項目が少ない方が、有利になりやすい。
ちなみに、健康に自信がないというのは、保険会社の加入条件をクリアできる程度には良好だけど、優秀というほどではない・・・という意味です。
持病や既往症や健康診断結果に問題があれば、そもそも保険会社から加入を断られます。
主な収入保障保険を、割引の審査項目で分類
参考までに、主な収入保障保険を、割引の審査項目で分類しました。
商品名の後ろの( )内に、特徴をごく簡単に記載しています。
標準的な審査項目の商品 (喫煙+血圧+BMI) |
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審査項目が多い商品 |
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割引制度がないか、審査項目が少ない商品 |
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BMI値は、肥満度を判定する指標です。体重と身長から算出します。
計算式は、以下です。
BMI=体重(kg) ÷ 身長(m)2
ほとんどの収入保障保険では、BMI値が18.0〜27.0の範囲内なら合格です。
保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。
わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。
保険ショップか独立系FP
保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。
お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。「独立系FP」とは、特定の保険会社に所属しないFPのことです。
保険ショップ |
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独立系FP |
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基本から相談したいときにFP保険相談を、入りたい保険がだいたい決まっていて、商品選びをしたいときは保険ショップをお勧めします。
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