FWD生命『FWD医療』
FWD生命の医療保険『FWD医療』を、徹底分析しました。
FWD生命は、中国資本の外資系生命保険会社ですが、前身である富士生命の時代から商品開発力に定評がありました。
そんなFWD生命の医療保険が『FWD医療』です。
このページでは、『FWD医療』の保障内容と、そのメリット・デメリットを解説します。
FWD生命の医療保険・がん保険などの評判・人気を、客観的なデータでチェックしました。
商品の評判・人気を判断するときに、もっとも客観性の高い基準は販売実績です。
そこで、FWD生命の第三分野(医療保険・がん保険・介護保険等)の、過去5年の新規獲得実績を、業界全体と比較しました。
増減を比較しやすいように、前年度に対する%を表示しています。100%(グラフの青い点線)より上の年度は増加しています。
FWD生命の線の動きは、上がるときも下がるときも振れ幅が大きいです。とは言え、全体の傾向は業界平均に近いように見えます。
これをもとに推測すると、FWD生命の医療保険やがん保険等の評判・人気は、業界内で並レベルと考えられます。
そもそも、良い医療保険とはどんな保険なのでしよう?
医療保険=入院保険
費用がかかる治療は、たいてい入院か通院でおこなわれます。医療保険に、できの良い入院給付金と通院給付金があれば、それらをカバーできます。
しかし、実際の医療保険は、入院保障メインです。通院給付金があっても非力ですし(入院前後の通院のみ保障とか)、通院給付金がない商品も少なくありません。
まとまった額の出費になりやすい入院費用は保険で対策し、通院費用は生活費から支出するというのが、基本的な考え方になっています。
総額では、通院費用>入院費用
厚生労働省が毎年公表している『医療給付実態調査』によると、65歳以降の医療費自己負担の約3分の2は通院費用です。
通院費用はまとまった額の出費にはなりにくいものの、総額では重い負担になります。
医療保険にかけるお金は必要最小限にして、通院費用の準備をその分厚くしたいです。
良い医療保険の3条件
入院費用と通院費用をバランスよく準備するためには、次のような医療保険が望ましいです。
- 安心して長く続けられる。
- 「入院給付金」または「入院給付金+手術給付金」のシンプルな保障ブランが可能。
- 保険料負担が低い。
こうした基準を踏まえて、FWD生命の『FWD医療』をチェックします。
「入院給付金」「入院給付金+手術給付金」というシンプルな保障プランは検討の出発点です。これ以外はNGという意味ではありません。
ご検討の結果、他の特約を付加されることはあると思います。
ただ、保険会社のお勧めプランを検討の出発点にしてしまうと、優先度を見失う危険があります。ご注意ください。
『FWD医療』の保障内容と、その特徴を解説します。
『FWD医療』の概要
この医療保険の仕組みを図にすると、次のようになります。
特定疾病入院無制限特則の特定疾病は、3大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)か8大疾病(3大疾病に加えて、糖尿病、高血圧性疾患、大動脈瘤等、腎疾患、肝疾患、膵疾患)のいずれかを選べます。
健康給付金は、加入から5年ごとに、継続10日以上の入院給付金の給付を受けなかったときに、受け取ることができます。
『FWD医療』の保障内容の特徴
『FWD医療』の保障内容のメリット、デメリットを整理しました。
- 給付金の種類が多く、手厚い保障が欲しい人のニーズに応えられる。
- 優良体料率が適用されるなら、個々の給付金の保険料設定には、割安感がある。
- 月の保険料が2,500円以上でないと加入できない。シンプルな保障プランは実現困難。
身体の状態が加入基準を充たしたうえで、さらに➀最大血圧140mmHg未満かつ最小血圧90mmHg未満で、➁AST(GOT)の数値が36U/L(IU/L)未満の、2つの条件をクリアできたら、おトクな優良体保険料になります。
『FWD医療』はお勧めしにくい医療保険です。その理由は・・・
この商品に対する判定結果は、次の通りです。
安心してまかせ られる会社か? |
|
---|---|
シンプルな保障 プランは可能か? |
|
保険料の設定は割安か? |
以下で補足説明します。
FWD生命は安心できる会社か?
FWD生命の経営状態に具体的な不安材料はありません。とは言え、以下の2つの点は気になるかもしれません。
- 1996年の設立からすでに2回親会社が変わっている。いずれも円満に移行したが、不安定な印象です。
- 中国系列の保険会社なので、カントリーリスクがゼロではない。
シンプルな保障プランは可能か?
主契約に多くの給付金が詰め込まれており、シンプルな保障とは言いにくいです。
ただし、優良体料率の保険料なら保険料はけっこう安いです。
保険料の設定は割安か?
優良体料率が適用されれば、個々の給付金の保険料は割安です。
しかしこの商品には、月の保険料が2,500円以上という制約が設けられています。
上でお勧めしたシンプルな保障プランを実現しようとすると、この2,500円が邪魔になります。
「○○円以上」という保険料の制約を設定している保険会社は多数あります。保険料が安すぎると、運営経費をまかなえなくなるからでしょう。
ただし、FWD生命の2,500円以上という条件は、その中でも高めの条件です。
候補に加えていただきたい医療保険はこちらです。
商品名と、それぞれのおすすめプラン、ご留意いただきたい点をご案内します。
チューリッヒ生命『終身医療保険プレミアムZ』
チューリッヒ生命は、スイスに拠点を置く世界的な保険会社の日本法人です。チューリッヒ・グループの日本への進出は1986年と意外と古いです。
ただし、チューリッヒ生命そのものの日本での売上規模はまだまだ小さいです。
この商品の特徴を簡単にまとめると・・・
- 保険料の設定は安い。
- 保障プランの柔軟性は高い。
- 苦情発生率や解約失効率は、平均レベル~やや良い。
なないろ生命『なないろメディカル 礎』
なないろ生命は朝日生命グループの若い保険会社で、保険ショップなどに保険料の安い商品を供給しています。
この商品の特徴を簡単にまとめると・・・
- 保険料の設定は安い。
- 保障プランの柔軟性は高い。
- 2021年設立の若い会社で実績がない。
ネオファースト生命『ネオdeいりょう』
ネオファースト生命は、大手生保第一生命グループの保険会社で、保険代理店や金融機関などに保険料の安い商品を供給しています。
この商品の特徴を簡単にまとめると・・・
- 非喫煙者向けの保険料率はそこそこ安い。
- 保障プランの柔軟性は高い。ただし、自由度が高すぎてとまどうかも。
- 苦情・解約の発生率は平均レベル~やや悪い。
メディケア生命『新メディフィットA』
メディケア生命は、大手生保住友生命グループの保険会社で、金融機関や保険代理店などに保険料の安い商品を供給しています。
この商品の特徴を簡単にまとめると・・・
- 保険料の設定はそこそこ安い。
- 保障プランの柔軟性は高い。
- 苦情・解約の発生率はやや悪い。
保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。
わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。
保険ショップか独立系FP
保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。
お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。「独立系FP」とは、特定の保険会社に所属しないFPのことです。
保険ショップ |
|
---|---|
独立系FP |
|
基本から相談したいときにFP保険相談を、入りたい保険がだいたい決まっていて、商品選びをしたいときは保険ショップをお勧めします。
お勧めしたい保険のプロはこちら
保険ショップ・チェーンには、凄腕の営業マンだった人が設立した、営業色の強いチェーンが多いです。
そんな中、「保険見直し本舗」は、やみくもに店舗を増やすのではなく、サービスネットワークを丁寧に拡大させています。
FPを無料で紹介するサービス
家計のプロを認定する公共性の高い資格が、FP技能士(国家資格)やAFP、CFPです。そして、そんな家計のプロを無料で紹介してくれるのが、FP紹介サービスです。
このサイトでは「保険マンモス」をお勧めしています。
開始から20年に満たない若い業界ですが、「保険マンモス」はもっとも早くスタートしたサービスの一つで、実績を積み重ねています。