オリックス生命『医療保険CURE Next (キュア・ネクスト)』

オリックス生命『医療保険CURE Next (キュア・ネクスト)』

オリックス生命の医療保険『医療保険CURE Next (キュア・ネクスト)』を、徹底分析しました。

オリックス生命は、金融サービスを多角的に展開しているオリックスグループの生命保険会社です。

オリックス生命は2つの医療保険を販売していますが、このページでは『医療保険キュア・ネクスト』を解説します。

オリックス生命の医療保険・がん保険などの評判・人気を、客観的なデータでチェックしました。

商品の評判・人気を判断するときに、もっとも客観性の高い基準は販売実績です。

そこで、オリックス生命の第三分野(医療保険・がん保険・介護保険等)の、過去5年の新規獲得実績を、業界全体と比較しました。

増減を比較しやすいように、前年度に対する%を表示しています。100%(グラフの青い点線)より上の年度は増加しています。

オリックス生命の第三分野の販売実績(新規獲得)の推移

業界全体は5年度の内、前年度を上回ったのは3回で、好調とは言えません。とは言え2021年度は盛り返しました。

それに対し、オリックス生命は2020年度まではまずまず良好ですが、直近2021年度の落ち込みが大きいです。

これをもとに推測すると、オリックス生命の医療保険やがん保険等は不評・不人気とまでは言えないものの、急ブレーキの原因は気になります。

そもそも、良い医療保険とはどんな保険なのでしよう?

医療保険=入院保険

費用がかかる治療は、たいてい入院か通院でおこなわれます。医療保険に、できの良い入院給付金と通院給付金があれば、それらをカバーできます。

しかし、実際の医療保険は、入院保障メインです。通院給付金があっても非力ですし(入院前後の通院のみ保障とか)、通院給付金がない商品も少なくありません。

【病気・ケガの治療】 入院給付金 通院給付金

まとまった額の出費になりやすい入院費用は保険で対策し、通院費用は生活費から支出するというのが、基本的な考え方になっています。

総額では、通院費用>入院費用

厚生労働省が毎年公表している『医療給付実態調査』によると、65歳以降の医療費自己負担の約3分の2は通院費用です。

【老後の医療費】 通院費用 入院費用

通院費用はまとまった額の出費にはなりにくいものの、総額では重い負担になります。

医療保険にかけるお金は必要最小限にして、通院費用の準備をその分厚くしたいです。

良い医療保険の3条件

入院費用と通院費用をバランスよく準備するためには、次のような医療保険が望ましいです。

  • 安心して長く続けられる。
  • 「入院給付金」または「入院給付金+手術給付金」のシンプルな保障ブランが可能。
  • 保険料負担が低い。

こうした基準を踏まえて、オリックス生命の『医療保険キュア・ネクスト』をチェックします。

「入院給付金」「入院給付金+手術給付金」というシンプルな保障プランは検討の出発点です。これ以外はNGという意味ではありません。

ご検討の結果、他の特約を付加されることはあると思います。

ただ、保険会社のお勧めプランを検討の出発点にしてしまうと、優先度を見失う危険があります。ご注意ください。

『医療保険CURE Next (キュア・ネクスト)』を、おすすめしにくい理由を解説します。

『医療保険キュア・ネクスト』の概要

この医療保険の仕組みを図にすると、次のようになります。

入院給付金 主契約 手術給付金 主契約 七大生活習慣病入院給付 特則 特定三疾病保険料払込免除 特則 先進医療給付金 先進医療一時金 特約 自動セット 入院一時金 特約 通院治療支援一時金 特約 がん一時金 特約 特定三疾病一時金 特約 がん通院給付金 特約 死亡保険金 特約

入院給付金には通常は1入院あたりの日数制限が設定されていますが、七大生活習慣病入院給付特則を付けると、対象の病気のときには日数無制限で保障を受けられます。

特約がたくさんあるように見えるかもしれませんが、他社に比べると少なめです。

オリックス生命には、多機能であることより、シンプルなわかりやすさを重視する傾向が見られます。

『医療保険キュア・ネクスト』はお勧めしにくい

この商品に対する判定結果は、次の通りです。

安心してまかせ
られる会社か?
シンプルな保障
プランは可能か?
保険料の設定は割安か?

先進医療特約が自動セットされるので、最もシンプルな保障プランを作れません

そのせいもあってか、保険料の安さも物足りません。他にもっと割安な商品があります。

候補に加えていただきたい医療保険はこちらです。

商品名と、それぞれのおすすめプラン、ご留意いただきたい点をご案内します。

チューリッヒ生命『終身医療保険プレミアムZ』

チューリッヒ生命は、スイスに拠点を置く世界的な保険会社の日本法人です。チューリッヒ・グループの日本への進出は1986年と意外と古いです。

ただし、チューリッヒ生命そのものの日本での売上規模はまだまだ小さいです。

この商品の特徴を簡単にまとめると・・・

  • 保険料の設定は安い
  • 保障プランの柔軟性は高い
  • 苦情発生率や解約失効率は、平均レベル~やや良い。

なないろ生命『なないろメディカル 礎』

なないろ生命は朝日生命グループの若い保険会社で、保険ショップなどに保険料の安い商品を供給しています。

この商品の特徴を簡単にまとめると・・・

  • 保険料の設定は安い
  • 保障プランの柔軟性は高い
  • 2021年設立の若い会社で実績がない。

ネオファースト生命『ネオdeいりょう』

ネオファースト生命は、大手生保第一生命グループの保険会社で、保険代理店や金融機関などに保険料の安い商品を供給しています。

この商品の特徴を簡単にまとめると・・・

  • 非喫煙者向けの保険料率はそこそこ安い
  • 保障プランの柔軟性は高い。ただし、自由度が高すぎてとまどうかも。
  • 苦情・解約の発生率は平均レベル~やや悪い。

メディケア生命『新メディフィットA』

メディケア生命は、大手生保住友生命グループの保険会社で、金融機関や保険代理店などに保険料の安い商品を供給しています。

この商品の特徴を簡単にまとめると・・・

  • 保険料の設定はそこそこ安い
  • 保障プランの柔軟性は高い
  • 苦情・解約の発生率はやや悪い。

保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。

わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。

保険ショップか独立系FP

保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。

商品知識 保険ショップ 独立系FP 銀行窓口 一般の保険代理店 保険会社の直営 店または営業

お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。「独立系FP」とは、特定の保険会社に所属しないFPのことです。

保険ショップ
  • 取り扱う保険会社数がもっとも多く、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っているが、保険・家計の知識は店舗による。
独立系FP
  • 複数の保険会社の商品を取り扱っており、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っており、保険・家計の知識もある。

基本から相談したいときにFP保険相談を、入りたい保険がだいたい決まっていて、商品選びをしたいときは保険ショップをお勧めします。

お勧めしたい保険のプロはこちら

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