東京海上日動あんしん生命のがん保険『がん診断保険R』

東京海上日動あんしん生命『がん診断保険R』

東京海上日動あんしん生命『がん診断保険R』を、徹底分析しました。

東京海上日動あんしん生命は、国内最大の損害保険会社、東京海上日動のグループ会社です。

タイプが異なる2つのがん保険を販売しています。

このページでは、そのうちの一つ、『がん診断保険R』を解説します。

『がん診断保険R』は、独自の仕組みを持つ、個性派がん保険

東京海上日動あんしん生命のRシリーズは、一生にかかる保険料を節約できる仕組み(健康還付給付金)を採用しています。

健康還付給付金の仕組み

加入後、所定の年齢(70歳、75歳、80歳のいずれか)にたっすると、それまで払い込んだ主契約の保険料全額が、健康還付給付金としてもどってきます。

ただし、その年齢までに診断給付金を受け取っている場合は、その金額が健康還付給付金から差し引かれます。

診断給付金 (主契約) 所定の年齢 保険料 保険料 保険料 保険料 保険料 健康還付 給付金

たとえば、35歳から始めて、70歳で健康還付給付金を受け取るとしたら、35年分の保険料が戻ります。次のような健康還付給付金の使い方が可能になります。

  • 受け取ったお金をそれ以降の保険料に充てて、105歳までの保険料を無料にする。
  • 健康還付給付金をもらった直後に保険を解約して、受け取ったお金を治療用資金としてキープしておく。

いずれにしても、「掛け捨て」に抵抗がある方には魅力的な保険です。

気になる点

『がん診断保険R』には、他のがん保険と比べて、気になる点もあります。

  • 1回あたりの保険料が、保障内容のわりに高額になる。
  • 特約の保険料は戻らない(掛け捨てになる)。

下で詳しく解説します。

東京海上日動あんしん生命『がん診断保険R』の保障内容

保障内容の概要

このがん保険の仕組みを図にすると、次のようになります。

診断給付金 主契約 健康還付給付金 主契約 手術給付金 特約 放射線治療給付金 特約 抗がん剤治療給付金 特約 緩和療養給付金 特約 入院給付金 特約 通院給付金 特約 特定治療給付金 特約 先進医療給付金 特約 保険料払込免除 特則

診断給付金メインの構成です。がん保険では、よくあるタイプです。

がんの診断が確定した時点で、まとまった金額の一時金を受け取ることができます。

早い段階でまとまったお金がもらえて、自由に使うことが出来ます。また、回数無制限(ただし2年に1回まで)でもらうことが出来ます

『がん診断保険R』の気になるところ

特約は掛け捨て

複数の特約が用意されており、それで保障を補強できます。

ただし、特約の保険料は健康還付給付金の対象外(=掛け捨て)になります。健康還付給付金に魅力を感じる人にとっては、悩むところになりそうです。

保障を厚くしたいなら、特約を付けるより、診断給付金の金額を増やすことを検討しましょう

診断給付金は他社より弱い

診断給付金は、2年に1回を限度に、回数無制限でもらえます。

安心できる仕組みですが、ライバル商品を見回すと、年に1回を限度に回数無制限というのが、ちらほら見つかります。

もっとも、2年に1回でも、たいてい十分なようです。

健康還付給付金を除くと、わりと一般的な保障内容です。目立つ特徴はありませんが、欠点も少ないです。

お勧めプランと保険料比較

『がん診断保険R』お勧めプラン

『がん診断保険R』の魅力を最大限活かせるのは、以下のプランです。

【主契約】 ★ 診断給付金 ★ 健康還付給付金 【特約】 ★ 保険料払込免除 ★ 手術給付金 ★ 放射線治療給付金 ★ 抗がん剤治療給付金 ★ 緩和療養給付金 ★ 入院給付金 ★ 通院給付金 ★ 特定治療給付金 ★ 先進医療給付金

保険料比較

診断給付金メインの商品、三井住友海上あいおい生命『&LIFE ガン保険Sセレクト』と、保険料を比較しました。

もっとも、三井住友海上あいおい生命の方に、健康還付給付金はありません。

月々の保険料

条件設定をできるだけ同じにして、保険料を比較しました。

あんしん生命
がん診断保険R
あいおい生命
ガン保険Sセレクト
  • 35歳女性
  • 終身払込
  • 月払い
見積条件
  • 35歳女性
  • 終身払込
  • 月払い
  • 診断給付金100万円
  • 健康還付給付金
保障内容
  • 診断給付金100万円
3,867円 保険料 1,603円

東京海上日動あんしん生命『がん診断保険R』の保険料は2倍以上で、かなり高額です。

90歳までの保険料累計

上の見積もり内容で、90歳まで続けたときの、保険料累計を比較しました。

健康還付給付金を受け取る70歳までに、診断給付金100万円を受け取らなかったときと、受け取ったときの2パターンで比較しました。

あんしん生命
がん診断保険R
あいおい生命
ガン保険Sセレクト
928,080円 給付金受取無し 1,057,980円
1,928,080円 給付金受取1回 1,057,980円
健康還付給付金を受け取る前(上の例だと70歳までに)に、がんにかかって診断給付金を受け取ったら、その金額(上の例では100万円)が健康還付給付金から差し引かれます。

『がん診断保険R』は、1回あたりの保険料は高いですが、健康還付給付金を受け取るまでにがんにかからなければ、保険料累計は安上がりです。

ただし、その年齢までに診断給付金を受け取ると(若くしてがんにかかると)、逆に、かなり割高になってしまいます。

健康還付給付金は、魅力もあるけど、リスクもあるのですね。よく考えて選んだほうが良さそうです。

候補に加えたい、経年劣化しにくくて、コスパがいいがん保険

詳しい保障内容やお勧めプランは、各商品の解説ページにあります。

SOMPOひまわり生命
『勇気のお守り』(がん診断給付型)
  • 主契約は「がん診断給付金」
  • タバコを吸わない人にオトクな非喫煙者保険料率

詳しい解説ページ

SOMPOひまわり生命
『&LIFE ガン保険Sセレクト』
  • 「ガン診断給付型」「ガン入院給付型」どちらでもOK

詳しい解説ページ

お勧め商品は、次の2つの要件を充たしています。

  • 保障が経年劣化しにくい。
  • 保険料設定が手頃で、プラン設計の自由度が高い。

保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。

わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。

保険ショップか独立系FP

保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。

商品知識 保険ショップ 独立系FP 銀行窓口 一般の保険代理店 保険会社の直営 店または営業

お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。「独立系FP」とは、特定の保険会社に所属しないFPのことです。

保険ショップ
  • 取り扱う保険会社数がもっとも多く、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っているが、保険・家計の知識は店舗による。
独立系FP
  • 複数の保険会社の商品を取り扱っており、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っており、保険・家計の知識もある。

基本から相談したいときにFP保険相談を、入りたい保険がだいたい決まっていて、商品選びをしたいときは保険ショップをお勧めします。

お勧めしたい保険のプロはこちら

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そんな中、「保険見直し本舗」は、やみくもに店舗を増やすのではなく、サービスネットワークを丁寧に拡大させています。

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