東京海上日動あんしん生命のがん保険『がん診断保険R』

東京海上日動あんしん生命の『がん診断保険R』

東京海上日動あんしん生命の『がん診断保険R』を、徹底分析しました。

東京海上日動あんしん生命は、国内最大の大手損保、東京海上日動のグループ会社です。

タイプが異なる2つのがん保険を販売しています。

このページでは、そのうちの一つ、『がん診断保険R』を解説します。

東京海上日動あんしん生命の医療保険・がん保険などの評判・人気を、客観的なデータでチェックしました。

商品の評判・人気を判断するときに、もっとも客観性の高い基準は販売実績です。

そこで、東京海上日動あんしん生命の第三分野(医療保険・がん保険・介護保険等)の、過去5年の新規獲得実績を、業界全体と比較しました。

増減を比較しやすいように、前年度に対する%を表示しています。100%(グラフの青い点線)より上の年度は増加しています。

東京海上日動あんしん生命の第三分野の販売実績(新規獲得)の推移

業界全体は増えたり減ったりしながら、一定の範囲に収まっています。

一方の東京海上日動あんしん生命は、上下動の幅はせまいものの、5年のうち3年が減少(100%より下)しており、業界平均より元気がありません

これをもとに推測すると、東京海上日動あんしん生命の医療保険やがん保険等は、ライバル商品と比べて不評で人気が少し劣ると考えられます。

『がん診断保険R』は、お金がもどるのは魅力ですが、純粋の保障としてはお勧めしにくいです。

『がん診断保険R』の概要

このがん保険の仕組みを図にすると、次のようになります。

保障内容

診断給付金 主契約 健康還付給付金 主契約 手術給付金 特約 放射線治療給付金 特約 抗がん剤治療給付金 特約 緩和療養給付金 特約 特定治療給付金 特約 先進医療給付金 特約 保険料払込免除 特則

診断給付金(診断されたら一時金)と治療給付金(個々の治療法に対応した給付金)からできています。入院給付金や通院給付金はありません。

ライバル商品より割り切った保障内容です。

健康還付給付金の仕組み

加入後、所定の年齢(70歳、75歳、80歳のいずれか)にたっすると、それまで払い込んだ主契約の保険料全額が、健康還付給付金としてもどってきます。

ただし、その年齢までに診断給付金を受け取っている場合は、その金額が健康還付給付金から差し引かれます。

診断給付金 (主契約) 所定の年齢 保険料 保険料 保険料 保険料 保険料 健康還付 給付金

「掛け捨て」に抵抗がある方には好評ですが、一般的な診断給付金と比べて、1回あたりの保険料はかなり高額になります。

『がん診断保険R』の弱いところ

特約はお勧めできない

このサイトでは、個々の治療に対応した給付金(治療給付金)を勧めていません。なぜなら、個々の治療法にリンクした給付金は、今でこそ“最新”ですが、治療法が進化すると劣化しやすいです。

がんは高齢になって発症しやすい病気なので、今の“最新”より、30〜40年後にそこそこ使えることのほうが、よほど重要です。

そう考えると、この保険の特約はお勧めできません

診断給付金は他社より弱い

この保険の主契約の診断給付金はもっとも劣化しにくい給付金です。がんの診断確定が支払い条件なので、治療法の影響を受けません。

ただし、もらえるのは加入するときに決めた金額なので実際の治療費からかけ離れるリスクが大きいです。

そのリスクを軽くするために、最近は、治療が続いていれば年に1回お金が出る診断給付金が増えています。しかし、『がん診断保険R』の診断給付金は2年に1回限度です。

純粋に保障としてなら、もっと頼りになるがん保険は他にあります

『がん診断保険R』は、保障としての魅力度は低いようなので、そうなると健康還付給付金を気に入るかが決め手ですね。

候補に加えていただきたいがん保険はこちらです。

治療法が進化する以上がん保険の劣化は避けられない、と思われるかもしれません。しかし、給付金の組み合わせ方しだいで、劣化のリスクはかなり変わります。

診断給付金はもともと劣化しにくいですし、できの良い入院給付金と通院給付金の組み合わせでも、劣化のリスクを大幅に抑え込めます。

診断給付金 入院給付金 通院給付金 手術 給付金 放射線治 療給付金 抗癌剤治 療給付金 〔給付金の守備範囲〕

FWD生命「FWDがんベスト・ゴールド」

中国系のFWD生命のがん保険です。旧富士生命時代の人気商品をベースにした、プロの間で評価の高い保険です。

  • お勧めプラン
    主契約のがん診断給付金のみ。
  • 留意点など
    特約には治療給付金が多いのでお勧めしません。

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り がん診断給付型」

国内2位の大手損保、損保ジャパン系列のSOMPOひまわり生命が販売するがん保険です。

「がん治療給付型」と「がん診断給付型」の2つがあります。お勧めは「がん診断給付型」です。

  • お勧めプラン
    「がん診断給付金」のみ、または「がん診断給付金+がん外来治療給付特約+がん入院特約」。
  • 留意点など
    保険料に非喫煙者割引があり、割安感があります。

このがん保険の通院特約(=がん外来治療給付特約)は、他社と比べて優秀です。

将来新しい治療法が登場しても、高い確率で対応できそうです。

三井住友海上あいおい生命「&LIFE ガン保険スマート」

大手損保グループ系列の三井住友海上あいおい生命が販売するがん保険です。

  • お勧めプラン
    主契約(入院給付金、手術給付金)にガン診断給付特約とガン治療通院給付特約を付加。
  • 留意点など
    他の特約は治療給付金が多いので、お勧めしません。

このがん保険の通院特約(=ガン治療通院給付特約)も、他社と比べて守備範囲が広いです。

なないろ生命「なないろ がん一時金保険」

なないろ生命は朝日生命グループの若い保険会社で、保険ショップなどに保険料の安い商品を供給しています。

なないろ生命は、「なないろ がん治療保険 極」という商品も販売していますが、こちらはお勧め対象外です。

  • お勧めプラン
    主契約のがん診断一時金のみ(診断一時金と診断給付金は同等)。
  • 留意点など
    特約には治療給付金が多いのでお勧めしません。

保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。

わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。

保険ショップか独立系FP

保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。

商品知識 保険ショップ 独立系FP 銀行窓口 一般の保険代理店 保険会社の直営 店または営業

お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。ここでの「保険ショップ」は、全国チェーンかそれに近い規模のものを指します。

保険ショップ
  • 取り扱う保険会社数がもっとも多く、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っているが、保険・家計の知識は店舗による。
独立系FP
  • 複数の保険会社の商品を取り扱うので、中立性はそこそこ高い。
  • 各社の商品についてよく知っており、保険・家計の知識もある。

担当の人が公正な人柄で、勉強熱心であっても、こちらに勧めてくるのは自分が販売できる商品です。結局はかたよってしまいます。

また、販売できない商品については、保障プラン設計や見積作成の機会がないので、商品知識が深まりません。

できるだけ多くの保険会社の商品を取り扱えるプロに相談するのが無難です。

お勧めしたい保険のプロはこちら

保険ショップ・チェーンには、凄腕の営業マンだった人が設立した、営業色の強いチェーンが多いです。

そんな中、「保険見直し本舗」は、やみくもに店舗を増やすのではなく、サービスネットワークを丁寧に拡大させています。

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