ソニー生命『がん保険』

ソニー生命『がん保険』

ソニー生命の『がん保険』を、徹底分析しました。

ソニー生命は、日本を代表するエレクトロニクス企業ソニーグループ系列の生命保険会社です。

ソニー生命は3つのがん保険を販売していますが、このページでは定期型の『がん保険』を解説します。

ソニー生命の医療保険・がん保険などの評判・人気を、客観的なデータでチェックしました。

商品の評判・人気を判断するときに、もっとも客観性の高い基準は販売実績です。

そこで、ソニー生命の第三分野(医療保険・がん保険・介護保険等)の、過去5年の新規獲得実績を、業界全体と比較しました。

増減を比較しやすいように、前年度に対する%を表示しています。100%(グラフの青い点線)より上の年度は増加しています。

ソニー生命の第三分野の販売実績(新規獲得)の推移

最初の2017年度を除くと、ソニー生命と業界全体の線の動きはかなり近いです。

これをもとに推測すると、ソニー生命の医療保険やがん保険等の評判・人気は、業界内で並レベルと考えられます。

『がん保険』の保障内容には制約があります。検討されるときは、ご注意ください。

『がん保険』の概要

このがん保険の仕組みを図にすると、次のようになります。

保障内容

一時金に特化しています。一時金メインのがん保険は他にもありますが、これほど割り切った商品は珍しいです。

がん入院給付金 主契約 がん手術給付金 主契約 退院後療養給付金 主契約 がん高度障害保険金 主契約 がん死亡保険金 主契約 死亡給付金 主契約 特定疾病診断給付金 特約 先進医療給付金 特約 抗がん剤治療給付金 特約

主契約は入院治療の保障がメインです(手術は、たいてい入院でおこなわれます)。

また、「がん死亡給付金」と「死亡給付金」の違いは、次の通りです。

  • 「がん死亡給付金」は、がんで亡くなったときに、入院給付金100日分がもらえる。
  • 「死亡給付金」は、がん以外で亡くなったときに、入院給付金10日分がもらえる。

更新型

この保険は更新型です。ですから、★更新ごとに保険料が値上がりする、★更新の上限がある(最長80歳まで)、の2点にご注意ください。

加入 更新 (値上がり) 消滅 (80歳)

保険期間(次の更新までの期間)は、加入するときの年齢に応じて選ぶことができます。

『がん保険』の注意点

通院のみでの治療に弱い

主契約は入院保障がメインです。「退院後療養給付金」があるので、入院後の通院は多少カバーできますが、通院のみでの治療には手も足も出ません。

「特定疾病診断給付特約」「抗がん剤治療特約」を付けると通院のみの治療に対応できますが、十分ではありません。

「特定疾病診断給付特約」は同じタイプの他社の特約よりかなり見劣りします。

また、通院でおこなわれる治療は抗がん剤治療だけではないので、「抗がん剤治療特約」では解決しません

老後の保障として弱い

このがん保険は、更新を繰り返すことで長期の保障も可能です。とは言え、本格的に老後に備えるには、次のようなリスクがあります。

  • 更新のたびに保険料が高くなる。高齢になるほど、急激に上がる。
  • 最長で80歳までしか更新できない。80歳は、日本人の平均寿命より年下。

更新しないか、しても1回という入り方をすると、このタイプの保険の割安感や手軽さが活かされます。

更新型は、2~3回更新すると、1回あたりの保険料も、保険料累計も高額になります。

現時点では未定ながら、老後まで続ける可能性が多少ともあるなら、終身型のがん保険をお勧めします。

候補に加えていただきたいがん保険はこちらです。

入院・通院の両方を保障したい

通院で治療を受ける確率が上昇

がんの治療法の進化により、通院で治療を受ける確率が上昇しています。

下のグラフは、厚生労働省『患者調査(平成29年版)』での、通院患者と入院患者の割合を表しています。

こうした実態を踏まえると、ソニー生命『がん保険』は、時代遅れな保障内容です。入院・通院の両方をカバーできる商品が望ましいです。

診断給付金、入院給付金+通院給付金

入院・通院の両方をカバーするために、治療給付金をメインとするがん保険が増えています。たとえば、放射線治療給付金は、入院か通院かに関係なく、放射線治療を受けたら給付金が出ます。

しかし、こうした治療給付金には大きなリスクがあります。個々の治療法と密接であるために、医療技術が進化すると劣化しやすいです。

お勧めしたいのは、特定の治療法に左右されにくい診断給付金、入院給付金、通院給付金を柱とした保険です。

診断給付金 入院給付金 通院給付金 手術 給付金 放射線治 療給付金 抗癌剤治 療給付金 〔給付金の守備範囲〕

SBI損保「がん保険」

ネットで金融事業を展開するSBIグループの損害保険会社、SBI損保(SBI生命ではありません)のがん保険です。

自己負担分の実費を補償するところが、損害保険会社らしいです。更新型のがん保険をお探しなら、魅力的な選択肢の一つです。

更新のしかた
  • 保険期間は5年で、自動更新。
  • 自動更新は最長90歳まで可能。


がん診断保険金
  • がんの診断確定でもらえる。
  • 「なし」「100万円」「200万円」「300万円」から選択。
  • 2年に1回を限度に、回数無制限。
がん入院保険金
  • 公的医療保険の自己負担分の実費を補償。
  • 先進医療など、保険適用外の治療も補償。
  • 往診の費用、入通院のための交通費・宿泊費などは対象外。
がん通院保険金

オリックス生命「がん保険Wish(ウィッシュ)」

金融サービスを幅広く手掛けるオリックスグループの生命保険会社、オリックス生命の更新型のがん保険です。

診断給付金(一時金)だけという、大胆な保障内容です。

更新のしかた
  • 保険期間は10年で、自動更新。
  • 自動更新は最長70歳まで可能。
  • 終身型への切り替え可能。


がん一時金
  • はじめての診断確定のときに一時金が出る(1回限り)
  • 治療が長引いたときは、年1回を限度に、回数無制限。
悪性新生物初回診断一時金
  • はじめての診断確定のときに一時金が出る(1回限り)。

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り がん診断給付型」

こちらも診断一時金メインですが、終身保障タイプです。

国内2位の大手損保、損保ジャパン系列のSOMPOひまわり生命が販売するがん保険です。

他に「がん治療給付型」もありますが、こちらはお勧めしません。

保険料に非喫煙者割引があり、終身保障にしては割安感があります。

特約を付けるなら、入院特約(がん入院特約)と通院特約(がん外来治療給付特約)をお勧めします。

なないろ生命「なないろ がん一時金保険」

これも、診断一時金メインの、終身型がん保険です。

なないろ生命は朝日生命グループの若い保険会社で、保険ショップなどに保険料の安い商品を供給しています。

主契約のがん診断一時金のみでの加入をお勧めします。

なお、同社は「なないろ がん治療保険 極」という商品も販売していますが、こちらはお勧め対象外です。

保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。

わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。

保険ショップか独立系FP

保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。

商品知識 保険ショップ 独立系FP 銀行窓口 一般の保険代理店 保険会社の直営 店または営業

お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。ここでの「保険ショップ」は、全国チェーンかそれに近い規模のものを指します。

保険ショップ
  • 取り扱う保険会社数がもっとも多く、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っているが、保険・家計の知識は店舗による。
独立系FP
  • 複数の保険会社の商品を取り扱うので、中立性はそこそこ高い。
  • 各社の商品についてよく知っており、保険・家計の知識もある。

担当の人が公正な人柄で、勉強熱心であっても、こちらに勧めてくるのは自分が販売できる商品です。結局はかたよってしまいます。

また、販売できない商品については、保障プラン設計や見積作成の機会がないので、商品知識が深まりません。

できるだけ多くの保険会社の商品を取り扱えるプロに相談するのが無難です。

お勧めしたい保険のプロはこちら

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そんな中、「保険見直し本舗」は、やみくもに店舗を増やすのではなく、サービスネットワークを丁寧に拡大させています。

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