メディケア生命『新メディフィット リターン』

メディケア生命『新メディフィット リターン』

メディケア生命の医療保険『新メディフィット リターン』を、徹底分析しました。

メディケア生命は、大手生保住友生命系列の生命保険会社で、金融機関や保険代理店等を通じて保険料の安い保険商品を提供しています。

メディケア生命は複数の医療保険を販売していますが、このページでは『新メディフィット リターン』について解説します。

ところで、ベーシックな医療保険『新メディフィットA』に、健康還付給付金を追加したのがこの商品です(他にも細かな変更点があります)。

そこで、このページでは健康還付給付金について重点的に解説します。それ以外の機能は、お手数ですが『新メディフィットA』をご覧ください。

『新メディフィット リターン』の、保険料がもどる仕組みについて解説します。

『新メディフィット リターン』の概要

この医療保険の仕組みを図にすると、次のようになります。

入院給付金 主契約 手術給付金 主契約 放射線治療給付金 主契約 骨髄移植給付金 骨髄ドナー給付金 主契約 健康還付給付金 主契約 死亡保険金 主契約 先進医療給付金 先進医療一時給付金 特約 入院一時給付金 特約 通院治療給付金 特約 特定損傷給付金 特約 8大生活習慣 病入院給付金 特約 女性疾病入院給付金 特約 女性特定手術給付金 乳房再建術給付金 特約 特定女性疾病通 院治療給付金 特約 3大疾病一時給付金 特約 3大疾病保険料払込免除 特約 抗がん剤治療給付金 特定薬剤治療給付金 特約 死亡保険金 高度障害保険金 特約 介護保険金 特約

『新メディフィットA』とのとくに重要な違いは、健康還付給付金の有無です。

健康還付給付金の仕組み

加入後、所定の年齢(加入するときに、60歳~80歳の中から5歳刻みで指定)にたっすると、それまで払い込んだ主契約の保険料全額が、健康還付給付金としてもどってきます。

ただし、その年齢までに給付金を受け取っている場合は、その金額が健康還付給付金から差し引かれます。

主契約 所定の年齢 保険料 保険料 保険料 保険料 保険料 健康還付 給付金

保険料の払込期間は終身のみです。ですから、健康還付給付金を受け取った後も、保険料を払い続けます。

健康還付給付金は、「掛け捨て」に抵抗がある方には好評ですが、一般的な医療保険と比べて、1回あたりの保険料はかなり高額になります。

他社の健康還付給付金と差別化

健康還付給付金を持つ医療保険は、少数ですが他社も販売しており、ほとんど同じ仕組みです。

ただし、『新メディフィット リターン』には、他社と差別化できるポイントがあります。

健康還付給付金が5%上乗せされる(それまでに払い込んだ保険料累計の105%がもどる)プランもあります。

健康還付給付金以外の保障については、お手数ですが『新メディフィットA』をご覧ください。

『新メディフィット リターン』は、いろいろな使い方ができます。

健康還付給付金受け取り後もそのまま継続

保険料は終身払込なので、健康還付給付金受け取り後も、保険料払込は一生続きます。

たとえば、30歳の男性が、この保険に月々の保険料3,430円で加入し、65歳のときに健康還付給付金を受け取るとします。65歳まで保険を使わなかったとすると、主契約の収支は下のようになります(健康還付給付金105%のプラン)。

年齢 払った
保険料累計
実質の
保険料累計
45歳 617,400円 617,400円
55歳 1,029,000円 1,029,000円
65歳 1,440,600円 -72,030円
85歳 2,263,800円 751,170円

65歳で健康還付給付金を受け取りますが、5%の上乗せがあるので、実質の累計額はマイナスになります。

その後、仮に85歳まで保険を継続したなら、実質の保険料累計は751,170円になります。

このように健康還付給付金受け取り後も保険料払込は続くので、保険料負担がゼロになるわけではありません。

健康還付給付金をその後の保険料に当てる

上の例ですと、健康還付給付金は35年分の保険料累計と同額です。

ですから、健康還付給付金全額をその後の保険料に当てるとしたら、100歳までの保障をカバーできます。

主契約 65歳 100歳 保険料 保険料 保険料 保険料 健康還付 給付金

男性の平均寿命は81歳(2021年)なので、65歳より後の保険料全額をまかなえそうです。

健康還付給付金を受け取って保険を解約

健康還付給付金を受け取る65歳のときは、金利が今より高くなって、貯蓄や投資で安全・有利に増やせるかもしれません。

もしそうなっていたら、医療保険は解約して、受け取った健康還付給付金を医療費の財源として、保険以外で運用することも考えられます。

主契約 65歳 保険料 保険料 保険料 保険料 ⚔解約 健康還付 給付金 貯蓄や 投資へ!

この方法には、想定外に医療費がかさむ大病になったり、投資に失敗するなどして、資金不足になるリスクがあります。

健康還付給付金を受け取る時点で、金銭的な余裕がないときは、慎重にご判断ください。

『新メディフィット リターン』は悪くない選択肢ですが、メリットをよく見きわめてください。

累計ベースでは保険料節約になるけれど・・・

健康還付給付金がない『新メディフィットA』と、85歳までの実質的な保険料累計を比較しました。

30歳男性が、それぞれの商品の5,000円タイプの同社お勧めプランに加入したとして、85歳までの実質的な保険料累計額を比較しました。

なお、健康還付給付金を受け取る65歳までは保険を使わないという想定です。

商品 月々の保険料 85歳までの
保険料累計
新メディフィットA 1,155円 762,300円
新メディフィット リターン 3,430円 751,170円

『新メディフィット リターン』の月々の保険料は約3倍です。しかし、65歳の時に健康還付給付金がもどってきます。それのおかげで、85歳までの累計額は、むしろ安くなっています。

ただし、2つの差は約1万円です。50年かけて1万円の差というのは・・・

使いこなしたい人にお勧め

上の比較結果を見る限り、たんたんと保険を続けるだけなら、『新メディフィット リターン』を選ぶメリットは乏しいです。

となると、『新メディフィット リターン』をお勧めしたいのは、たとえば健康還付給付金を受け取った直後に保険を解約して、受け取ったお金を他の目的に使う(または他の方法で資産運用する)というように、この保険の仕組みを積極的に活かしたい方々です。

健康還付給付金 どんと来い!

保険のプロに相談するなら、中立性が高く、商品を比較できるところを選びましよう。

わかりにくい保険だからこそ、中立な立場で助言してくれるプロに相談したいです。

保険ショップか独立系FP

保険を販売する人たちを、中立性と商品知識の2つの角度から分類したのが下の図です。

商品知識 保険ショップ 独立系FP 銀行窓口 一般の保険代理店 保険会社の直営 店または営業

お勧めしたいのは、赤い文字の「保険ショップ」または「独立系FP」です。ここでの「保険ショップ」は、全国チェーンかそれに近い規模のものを指します。

保険ショップ
  • 取り扱う保険会社数がもっとも多く、中立性は高い。
  • 各社の商品についてよく知っているが、保険・家計の知識は店舗による。
独立系FP
  • 複数の保険会社の商品を取り扱うので、中立性はそこそこ高い。
  • 各社の商品についてよく知っており、保険・家計の知識もある。

担当の人が公正な人柄で、勉強熱心であっても、こちらに勧めてくるのは自分が販売できる商品です。結局はかたよってしまいます。

また、販売できない商品については、保障プラン設計や見積作成の機会がないので、商品知識が深まりません。

できるだけ多くの保険会社の商品を取り扱えるプロに相談するのが無難です。

お勧めしたい保険のプロはこちら

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そんな中、「保険見直し本舗」は、やみくもに店舗を増やすのではなく、サービスネットワークを丁寧に拡大させています。

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