メットライフ生命『フレキシィS』の保障内容

メットライフ生命『フレキシィS』の保障内容

『フレキシィS』の主契約は入院給付金だけです。それ以外の保障は特約になっていて、加入者が自由にプランを作れます。

たいていの医療保険は、主契約と特約からできています。
主契約は、標準で組み込まれている保障で、以下の2つは、ほとんどの医療保険の主契約になっています。

  • 入院給付金(入院日数に応じて、お金が出る)
  • 手術給付金(手術を受けるたびに、お金が出る)

それぞれの保障内容の厚みは、商品によって異なります。また、上の2つ以外の保障を主契約に組み込んでいる商品もたくさんあります。

『フレキシィS』では、主契約は入院給付金だけです。
手術給付金も、終身手術総合保障特約として提供されています。付けるか付けないかを、加入者が選べます。

医療保険は入院給付金だけにして、保険料をその分安くしたい、というようなニーズに応えられるようになります。

もっとも、手術給付金のような一時金は、あれば役に立ちます。原則として、付けることをお勧めします。
下で説明するように、手術給付金は、『フレキシィS』の強みの一つです。

終身手術総合保障特約は、他社より厚みのある内容です。手術給付金は手厚く、放射線治療や骨髄ドナーの手術にも対応できます。

『フレキシィS』では、手術給付金などの一時金は、特約(終身手術総合保障特約)として提供されています。それに対して、他社のほとんどは、主契約の中に組み込んでいます。

終身手術総合保障特約は、他社の手術給付金と比べると、手厚くなっています。具体的には・・・

一時金は金額が大きくて範囲が広い

手術給付金は、たいていの医療保険に標準で付いていますが、その金額設定は、医療保険によって差があります。

メットライフ生命『フレキシィS』では、以下のようになっています。

入院中の一般的な手術 入院給付金日額の20倍
外来での手術 入院給付金日額の5倍
放射線治療 入院給付金日額の20倍
骨髄ドナーの手術 入院給付金日額の10倍

入院中手術と放射線治療が20倍と、厚めの設定になっています。さらに骨髄ドナー手術までカバーしています。他社と比べて、充実しています。

他社の中には、特に重い手術を40倍にしている医療保険があります。この方が、一見保障が厚く見えます。
ただし、このタイプは、入院中の普通の手術のときには10倍しか出ません。

『フレキシィS』は、どんな入院中の手術でも20倍ですから、『フレキシィS』の方が薄いとは、一概には言えません。

その他の特約は、豊富な品ぞろえです。たいていの保障を準備できるし、他社に先駆けた保障もあります。

上の終身手術総合保障特約以外にも、特約は用意されています。というか、特約の数は、他社より多いです。

保障にかかわる特約・特則は、15個用意されています。その中から、加入者が、必要なものを選べます。

  • 短期入院定額払特則
  • 健康祝金特則
  • 先進医療給付特約
  • 終身七疾病入院延長給付特約
  • 終身女性疾病入院給付特約
  • 新終身通院給付特約
  • 新終身退院給付特約
  • 終身特定疾病一時金特約
  • 終身介護保障一時金特約
  • 終身認知症診断一時金特約
  • 三大疾病保険料払込免除特約
  • 終身死亡給付特約
  • 災害死亡給付特約
  • 定期保険特約
  • 給付金代理請求特約

これらの中から、注目の特約・特則について、補足説明します。

短期入院定額払特則

この特則を付けると、10日未満の入院でも、10日分の入院給付金をもらえます。
付加しなければ、日数分の入院給付金が出ます。

医療技術の進歩により、入院日数は年々少しずつ短くなっています。しかし、入院費用は下がっていません。
特に、短期の入院では、保険から出る金額では不足する危険が高くなっています。そういうときに、この特則が役に立ちます。

他社でも、同じような保障が増えていますが、5日未満の入院でも5日分の入院給付金が出る、というのが多数派です。
『フレキシィS』は、10日分出るので、他社より手厚いです。

先進医療給付特約

健康保険など公的医療保険の対象外となる、先進医療を受けたとき、治療にかかった医療費を、通算2,000万円を限度に、保障してくれます。通算2,000万円までというのは、他社と同じです。

『フレキシィS』では、それ以外に先進医療一時金が5万円出ます。医療費以外の費用(交通費、家族の宿泊費など)に使えます。

なお、この特約の保険料は、10年ごとに見直されます。

終身介護保障一時金特約

先代の『フレキシィ』には無くて、『フレキシィS』になってから追加された特約です。

要介護2以上に認定されるか、所定の認知症・寝たきりによる要介護状態が180日継続したときに、一時金が出ます。

一時金の金額は、50万円か100万円か、加入者が指定します。

終身認知症診断一時金特約

これも、『フレキシィS』になってから追加された特約です。

認知症と診断確定されたら、一時金が出ます。一時金の金額は、50万円か100万円か、加入者が指定します。

認知症は、医療保険が苦手とする病気の一つです。認知症をターゲットにした特約は珍しいです。

『フレキシィS』の保険料払込期間は、終身払込のみです。また、先進医療特約を付けると、保険料は10年ごとに変動します。

医療保険によっては、保障は終身でも、保険料の払込期間を、「60歳まで」とか「70歳まで」というように、期間を指定できます。

メットライフ生命『フレキシィS』では、保険料の払込期間は終身のみです。

終身払込は1回あたりの保険料は安い

保険料を終身払込にするメリットは、1回あたりの保険料を、安くできることです。

他社ですが、アフラック『医療保険EVER Prime』で、保険料を終身払込にしたときと、60歳払込にしたときで、月々の保険料と、生涯の保険料累計を比べました。
35歳女性が加入するときの見積もり結果です。

終身払込 60歳まで
1回あたりの保険料 2,350 4,440
80歳までの累計 1,269,000 1,332,000
87歳までの累計 1,446,400 1,332,000

1回あたりの保険料は、終身払込の方が安くなります。

一方、保険料の累計は、何歳まで保険を続けるかによります。この例では、80歳くらいだと、終身払込の方が、保険料累計でも安くなりました。

しかし、女性の平均寿命87歳になると、終身払込の方が追い越してしまいました。

何歳まで続けるかは分からないので、断定はできませんが、可能性としては、終身払込の方が高くなりそうです。

若い世代は、〇〇歳払込を選ぶ方がおトク

上のとおり、終身払込より、60歳払込の方が、生涯の保険料が安くなる可能性は高いです。

また、単純に、退職する頃までに、一生分の保険料を払い終えたい、という考え方もあるでしょう。

30代以下の年代であれば、1回あたりの保険料は安くなりやすいです。だったら、〇〇歳払込を選ぶ方が、保険料の面ではおトクです。
そういう方は、他社の医療保険も、検討に加えてください。

もっと上の年代になると、〇〇歳払込を選んだときの、1回あたりの保険料は高くなります。
デメリットを理解しつつ、終身払込を選ぶ可能性が高くなります。

先進医療給付特約の保険料は10年毎に変わる

メットライフ生命の先進医療給付特約は、10年更新型です。

10年ごとに自動的に更新されるので、手続きは不要ですが、保険料も10年毎に変わります。

ちなみに、2017年11月現在で、先進医療給付特約の月々の保険料は107円です。
性別、年齢に関係なく、この金額に固定されています。

つまり、もともと金額が小さい上に、年齢が上がっても、保険料が上がるとは限りません。
この10年間の先進医療の利用が少なければ、更新後の保険料が、107円より安くなる可能性もあります。

先進医療給付特約が更新型であることは、気にしなくても良さそうですね。

『フレキシィS』は、多様な選択肢を提供してくれます。保険のプロを活用して、ご自分のニーズに最適な選択をしましょう。

ご覧いただいたように、メットライフ生命『フレキシィS』は、プラン作成の自由度が高く、豊富な特約が選択肢として用意されています。
あれもこれも付けたくなりますが、保険料とのバランスを考えなければなりません。

また、カタカナ生保・損保系生保は、保険料が接近しているため、他社と見積もりを比較して医療保険を選びたいです。

主だった保険商品の見積もりを集めるだけで時間と労力がかかります。
そのうえ、メットライフ生命以外の医療保険も、それぞれ複雑な仕組みになっています。条件を合わせて比較しようとしても、専門用語を誤解したり、細かな違いを見落としたりと、失敗する危険があります。

保険の専門家を上手に活用することをオススメします。そのための手軽で安心な方法は、
賢い生命保険の入り方
をご覧ください。